一気に夏らしくなりました。
ウチの猫はまだ扉を見つけられません。
お久しぶりです、elmar です。
表題を見て喫茶店や甲虫を思い出してしまうのはバッチリ昭和中期生まれですね。
まずはお知らせから。
じゃんぱら各店舗でリニューアルオープンが続いています。超特価品や買取キャンペーンがございますのでじゃんぱらトップページからご覧ください。
新店舗、リニューアルにともない店舗の外装も変わっていきます。
今後ともじゃんぱらをよろしくお願いします。
さて、今回のネタはズバリ「写真」です。
このブログを始めてからelmarは様々な写真を撮ってきました。
写真を撮る時に気にかけている事は次の三つです。
・何を撮るのか
・どう撮りたいのか
・何を表現したいのか。
必ずそうしなければいけないわけではありませんが「芯」になりますので意識しながら撮ると仕上がりは変わります。
夜の隅田川をモノクロームで静かな雰囲気を演出。昔ながらの屋形船や釣り船が印象的でした。
記事はこちら。
当時の愛車(BMW E36)の助手席にデジカメを装着して疾走感を演出。
記事はこちら。
初めて作られた実物大ガンダムをポートレート風に撮影。
記事はこちら。
PENTAXの一眼レフを使っていた頃の一枚。木々の質感や落ち葉の陰影を表出させてみます。
記事はこちら。
デジタルカメラの進歩はまさに日進月歩でブログ開始当時は1000万画素がやっと登場した頃でした。
個人的にはフィルム時代からオートフォーカス機をあまり信用していなかった事もありミラーレス機が出てからマウントアダプターで各種オールドレンズを試す楽しさを覚えました。
「店員に聞け+」でも度々登場してきた
ネタでしたね。
なかでもOLYMPUS E-P1にライカレンズを組み合わせる記事ではズマリット50mm f1.5が大活躍しました。
このレンズが開発された当時は技術的に明るいレンズを作るのが困難だったようで開放付近の描写はまるでソフトフォーカスレンズのような独特の甘さや滲みを生みます。
ボケかたも割と荒々しいほうでまるでマイルス・デイビスのバンドに入りたての頃のジョン・コルトレーンのテナーの様に暴れます。(比喩がわかりにくい?)
記事はこちら。
コレはやはり残存収差が多いって事で今回の目的には最適です。
ん、「今回の目的」?
それはレンズにちょっとした加工をしてソフトフォーカスレンズにしてしまおう!って事です。
ライカ用のソフトフォーカスレンズとして名高い「タンバール90mm f2.2」はレンズの収差を残して設計されたライカ唯一のソフトフォーカスレンズでした。
主に肖像写真ーポートレート-に使われる事が多く独特の滲みやボケ味が魅力です。
1937年の発売で総生産本数は3000本に満たないという珍品レンズの一つです。
このレンズには専用のフィルターが付属しています。解像度の高いレンズ中央を遮り、ソフト効果を増すために画面中央が黒くなったフィルターです。
今回はズマリット50mm F1.5に自作したフィルターを付けて
「にせタンバール」を作ってみようという企画です。
さて、それでは早速、制作にかかりましょう。
以上です。
作り方は簡単です。
レンズに適合するフィルターの両面に黒いシールを貼るだけです。
完成!
実は事前に何回かシールのサイズは試していて実写の結果、効果が最大になるサイズを選択しています。
まずはフィルター無しで撮影。
今回はLeica M9を使用してモノクロームでいきます。当時の面影を出せるようにしています。
RAWデータで撮影してAdobe Lightroomで白黒現像を行っていますが露出量のみ調整に留めます。
いわゆるズマリットぽい描写。(^_^)まぁ、当たり前ですけども。
それでは特製フィルターをつけてみます。
正面からみると反射望遠レンズみたいですね。
このような障害物があっても撮影する事は可能です。ただし絞りは開放付近に限ります。F5.6-6.3以上になると画面中央に円盤が写り込んできますのでご注意ください。
作例は主に開放からF2.4くらいまでにしています。
それでは同じ場所で撮影してみます。
多少、光線が遮られるので露出アンダーになる様です。適時、露出補正をしましょう。
ボケ方の次元が変わったみたいです。
写真というより絵画に近いかも。
特製フィルターをつけたままいろいろ
撮影してみます。
上野公園内に設置されたオブジェ。陽射しが眩しいです。
現在、修理のために休館中の旧東京音楽学校奏楽堂。逆光ではやはり厳しいかな。
屋根の装飾が見事な1933年開業の京成電鉄博物館動物園駅。現在は廃止されています。
国立科学博物館正面玄関。小さい頃からよく通いました。質感や丸みはやはりいい感じです。
名物のクジラの実物大模型を背景に。
夏草が風に吹かれるさまはまるで波のようなうねりを生みます。
JR鶴見線の「国道駅」です。古くは黒澤映画や最近ではキムタクのドラマでも使われた昭和初期の面影を残す駅です。
共通データ:Leica M9 Summarit 50mm F1.5(Lマウント)
いやぁ、面白いですね。
何か夢の中の風景の様です。
以前、可愛いモデルさんを撮りたいなと.がありましたが今回ご協力を得ることができモデルさんに来ていただける事となりました!ありがとうございます!
とはいえ他の撮影と同時に進めていたので日没が近づく中での撮影となりました。
Leica M9 Summarit 50mm F1.5(Lマウント)
こちらはフィルター無しで撮影。
やんちゃなボケ方をするレンズですがこの条件ではスッキリしています。
Leica M9 Summarit 50mm F1.5(Lマウント)
特製フィルターを取り付けて撮影。点光源にマスクの円盤が見えます。
思ったほど中央付近の画質低下は少なくボケ方が変化してる感じですね。
軟調になるのは確かですのでポートレートでは活躍しそうです。
この「にせタンバール」はオールドレンズを物理的に改造するわけではなく楽しめますので手持ちにくせ玉をお持ちの方はお試しください。
さて、突然ではありますがelmarの「店員にきけ+」は今回が最終回となります。
長らくお読みいただきありがとうございます。足かけ8年ほどになりますが振り返ればアッという間でした。
いろいろな写真を撮ったり、Macを改造したり、動画編集したりしてきました。
締切近くになると大変な時もありましたが今となれば楽しい思い出です。
また違った形でelmarは帰ってきます!
それではまたお会いしましょう。
I’ll be back!