寒さが続いています。

先日は東京でも雪が積もりました。

お久しぶりです、elmarです。

今回はLomographyより2025年12月に発売されたフィルムカメラLomo MC-A Blackを入手しましたのでレビューしていきます。

Lomographyというメーカーはさまざまなフォーマットのフィルムカメラやレンズそしてフィルムなどアクセサリーを供給しているオーストリアの企業です。

デジタルカメラが主流となりKodakや富士フィルムがフィルム生産を縮小したり一部が絶版となっていく中でフィルム写真というアナログ文化を支え続けてきました。

2025年10月ごろにLomo MC-Aが発表されました。

プレスリリースによると主な仕様は下記の通り

35mmフィルム(フルサイズ)

・32mm F2.8 MINITAR-II レンズ搭載

・LiDAR方式 オートフォーカス

・手動ゾーンフォーカス(最短撮影距離約40cm)

・自動露出/絞り優先AE/マニュアル露出

・レンズシャッター:オート時20秒〜1/500秒マニュアル時Bulb/1秒〜1/500秒

・ストロボ内蔵(GN9 ISO100/m)

・DXコード対応/ISO12-3200まで手動設定可能

・多重露出可能

・手動巻き上げ

・液晶表示あり

・重量:約380g

・電源:充電式CR2/リチウム電池CR2

・カラー:BLACK/SILVER

・価格:69,880円(税込)

クリスマスごろ出荷予定との事だったのですぐさまオーダーしました。

カラーは迷った末、BLACKを選択。

今までLomographyのカメラといえばLC-A WideやDiana+といったマニュアルフォーカス、マニュアル露出のどちらかといえばトイカメラに近いものが多かった印象ですが今回の【Lomo MC-A】は、なんとオートフォーカス(AF)で自動露出(AE)対応のカメラです。

昨今のフィルムを取り巻く環境は需要の低下、原材料費の高騰と決して良い状況とはいえません。

35mm36枚撮りカラーネガフィルムが1本1500円以上になっています。

それでも新規にオートフォーカスのフィルムカメラを世に出してくることに大きな意義があると感じました。

多分、出荷が遅れるんだろうなーと思っていましたが12月11日に出荷連絡がっ!!

翌日には手元に届きました!

木箱?!

エンボス加工されていて、なんかずっしりと重いぞ!

早速開封!

重さの大半は同梱されている写真集が占めます。

カメラはおしゃれなラッピングクロスに包まれています。

マットな質感で高級感があります。

充電式のバッテリーがこちら。

充電器が付いていないなーと思っていたらまさかのUSB-C直結タイプ!!

これはビックリしました。

もちろん、一次電池のCR2も使用できるので出先で無くなっても困らないよう備えることも可能です。

早速、充電してカメラに装填。

充電時間は概ね2時間くらいでしょうか。

それでは各部を見ていきましょう。

レンズは前述の通り32mm F2.8 MINITAR-IIで新開発の5群5枚と贅沢な設計。

フィルター径は30.5mmでUVフィルターと多重露出用のSplitzerアタッチメントが付属します。

この30.5mm径はCONTAX Tvs用のメタルフードとフードキャップが利用できるようです。

純正フィルターを組み合わせた状態でもケラレは見られないので使用は問題なさそうです。(使用は自己責任でお願いします)

電源スイッチはAF/MF切替スイッチを兼ねています。

レンズは沈胴式なので電源を入れるとギュインと繰り出されます。

動作音はモーターやギアの音がややしますが耳障りではありません。

レンズが繰り出された状態で絞りの選択が可能となります。

ボディ側のシャッターダイヤルを「A」にしてレンズの絞りリングを「P」にするとプログラムAEになります。

この場合はストロボのON/OFFだけ選択すればフィルム巻き上げ/巻き戻し以外は自動で撮影が可能です

ボディ上部には露出補正ダイヤルもあります。

1/2段ごとの補正が可能でAE時には重宝しそうです。

 

ボディ背面には巻き上げレバーが格納されています。

一般的なレバー巻き上げのカメラより巻き上げ角度が少ないので迅速に巻けますがやや華奢な印象を受けます。

MXは多重露光ボタンで押しながら巻き上げレバーを操作するとシャッターのみチャージされ、一コマに複数の画像を写し込めます。

フィルム室の開閉は側面のレバーを起こして回転させて行います。

このレバー形状はかつての高級コンパクトカメラNikon 35Ti/28Tiを彷彿とさせます。

ボディ右側にはフラッシュ設定があり外付けフラッシュに対応しています。
アクセサリーシューがないのでグリップタイプのものが合いそうです。

フィルムを装填して巻き上げると内側の円が矢印と反対方向に回転します。

フィルム巻き戻しクランクはボディ底部に格納されており巻き戻し時に起こして矢印方向に回転させます。

ボディ前面にはMFレンジの切替レバーがあります。

0.4m,0.8m,1.5m,3m,♾️の5段階で細かな設定が可能です。

32mmレンズですから3mに合わせてF11に設定すれば1.5m~♾️まで被写界深度に入りそうです。

早速、撮影していきましょう

フィルムの装填はややクセがあり馴れが必要かもしれません。

フィルム送りのスプロケット(ギザギザ)にしっかりとパーフォレーションをかけてあげる必要があります。

使用するフィルムはKodak GOLD200

巻き上げ軸に先端を通してスプロケットにフィルムがしっかりとかかっていることを確認してから蓋を閉めます。

空シャッターを2回ほど切って撮影可能となります。

この時、底面の巻き戻しクランク中央にある矢印が動いていることを確認してください。

万一、巻き上げ軸から外れているとシャッターは切れても撮影ができていない場合があります。

フィルム感度はDXコードに対応しているので一般的な銘柄のフィルムであればISO感度は自動設定されます。

レザーのハンドストラップが同梱されていますがやはりネックストラップが好みなのでループタイプのものを用意しました。

短め(75cm)にしてポケットにも入れられるようにしています。

大きめのポケットの服ならすっぽりと納まります。

撮影枚数はボディ上面のディスプレイに表示されます。

このディスプレイはAF/MFおよび絞り、ピント位置とフラッシュ、セルフタイマー、フィルム感度など必要な情報が表示できます。

フィルムを巻き上げずにシャッターを押すとディスプレイに巻き上げを促す画像が表示されるのも親切です。

昔からフィルムカメラを使っていたelmarですが、デジカメに慣れていると巻き上げを忘れて「あれ?切れない」と設定を見直したりするのでこういった機能は必要でしょう。

光学ファインダーはブライトフレーム入りで見やすいのですが眼鏡使用者には全体が見えづらいかもしれません。

AF時にフォーカスが合う(合焦する)とファインダー上部に青色LEDが点灯します。

このLEDは巻き上げがされていないと点滅して警告を発します。

アクセサリーシューが装備されていないので外付けファインダーが載せられないのがちょっと残念なところです。

撮影してみましたので作例をご覧ください。

今回、ネガフィルムはラボで現像時にスマホ転送を依頼しています。

Lomo MC-A 32mm F2.8 Pモード Kodak Gold200

 

Lomo MC-A 32mm F2.8 Pモード Kodak Gold200

Lomo MC-A 32mm F2.8 Pモード Kodak Gold200

Lomo MC-A 32mm F2.8 Pモード Kodak Gold200

いかがでしょう?

逆光でのフレアは出やすいですがなかなか優秀なレンズではないでしょうか。

アナログ写真における偶発性も楽しむカメラとしてはコンセプト通りなのでしょう。

 

Lomo MC-A 32mm F2.8 絞りF2.8 AE Kodak Gold200

 

Lomo MC-A 32mm F2.8 絞りF2.8 AE Kodak Gold200

絞り開放での描写は自然で思った以上に普通です。

質感もよく描写されていますので実用的です。

Lomo MC-A 32mm F2.8 Pモード Kodak Gold200

 

Lomo MC-A 32mm F2.8 Pモード Kodak Gold200 −1/2 EV

順光でプログラムAEにて撮影していますが絞りF8以上になると解像力が上がりカッチリとした描写になります。

Lomo MC-A 32mm F2.8 絞りF5.6 AE Kodak Gold200

内蔵露出計はカラーネガを使用する分には十分な精度と思われます。

Lomo MC-A 32mm F2.8 Pモード Kodak Gold200 フラッシュ発光

Lomo MC-A 32mm F2.8 Pモード Kodak Gold200 フラッシュ発光

ちょっと奮発してカラーリバーサルフィルムでも試してみます。

2026年1月時点では1本5000円以上になるので昔のように撮影意図に合わせて選んだり乳剤番号で選択したりできないのですが供給されているだけでもヨシとしましょう。

今回使用したのは富士フィルムのPROVIA 100F

リバーサルフィルムはネガフィルムよりベースが厚いので本機で使用すると巻き上げ感触が大きく変わります。

かなりゴリゴリした感触になり、不安になりますが底面の巻き戻し軸が回転していることを確認して撮影しました。

現像の終わったリバーサルフィルムはこのようにそのまま鑑賞が可能です。

今回は現像の終わったフィルムをLomography LIZA+にセットしてiPhone 17 Proで撮影して簡易スキャンしました。

解像度は48MP RAWにセットして撮影、Adobe Lightroomで仕上げています。

Lomo MC-A 32mm F2.8 Pモード Fijifilm Provia 100F

Lomo MC-A 32mm F2.8 Pモード Fijifilm Provia 100F

Lomo MC-A 32mm F2.8 Pモード Fijifilm Provia 100F

Lomo MC-A 32mm F2.8 Pモード Fijifilm Provia 100F

リバーサルフィルムは露出について非常にシビアです。

ネガフィルムほどのラティチュードが広くなく露出オーバーは致命的です。

オーディオ的にいえばダイナミックレンジが狭いとも言えるでしょう。

今回は露出補正を行わずに撮影していますがおそらく1/3段ほどオーバーなのかもしれません。

高速シャッターが1/500秒なので日中屋外では露出オーバーになる場合もありますので低感度フィルムを選択する事も重要です。

次回、リバーサルを使用する際に露出補正を行うかISO感度を手動で設定すればいいだけです。

フィルム全盛期にはもっと細かい設定を行なっていたので勘を取り戻せばいいのです、キリッ!!

トップカバー状の筆記体の印字はLomography・10の自由宣言のひとつです。

Everybody is equal before the lens, and behind it.
(誰もが平等であり、レンズの前でも後ろでも同じです)

まとめ

Lomo MC-Aは現代に誕生したAFコンパクトカメラです。

AFの精度は必要充分でガラス越しや小さな被写体と背景に距離があるものなどはやや苦手なようです。

シャッター半押しでのフォーカスロックを常用しましょう。

付属の充電式CR2ですがフラッシュや長時間露光を多用すると寿命は短くなります。
フィルム5本くらいは充分に撮影可能なようですが予備のCR2リチウム電池を準備しておくと安心です。

フィルム巻き上げについてはスプロケットが片側だけなので装填には馴れが必要です。

レンズの焦点距離は32mmという35mmでも28mmでもないのですが自然な画角でストレスなく撮影できます。

ファインダーはやや内面反射が多く逆光時に気になる場合もあります。

オートフォーカス、自動露出で撮影できるのはスマートフォンが生まれる前から存在していた世代には必須の機能とも言えるでしょう。

昨今の中古フィルムカメラの高騰を鑑みると新製品を選択できるメリットは計り知れません。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

フィルムカメラで覇権をとり成長していった日本のカメラ産業。

本来であれば火を絶やさないように国内からもっとフィルムカメラが発売されてもおかしくないはず。

PENTAX 17の英断には敬意を表しますが本来はフィルムメーカーの仕事のはずです。

Kodakも新型のフィルムカメラ【Snapic  A1】を発売しています。

購入済みですのでこちらも機会あればレビューしたいと思います。

以上、elmarがお送りしました。