寒くなったり暖かくなったりと気温の変動が激しいですが皆様いかがお過ごしでしょうか。
お久しぶりですelmarです。
おわかりと思いますが、このタイトルは「転がる石のように」の一節からいただきました。来日記念ってことで。
先日、いつもの水元公園でキジを見つけました。一応、東京都内なのですがね。
光線の具合がよければもっと鮮やかに撮れたかもしれません。
※トリミングとホワイトバランスの修正、および露出補正を行っています。
たくさんのカメラマンが「出待ち」をしていますが、お互いにマナーは大切です。
通路をふさいで三脚をたてるのはNGですよ。
東京にも雪が降りましたが、すぐに溶けてしまいました。
数日後には梅が咲いているところを見つけました。
気温の変化が激しいこの時期、体調には気をつけましょう・・・。
前回の記事でちょっと触れました、OLYMPUS E-P1(ホワイト)ですが茶色の革を
貼って、ちょっとシックな装い(死語?)にしてみました。
※ちなみにホワイトボディには塗装落ちの怖れがありますので、
自己責任にてお願いします。
さて、今回は「E-P1で楽しむクラシックレンズ」です。
とはいえ、elmar所有のクラシックレンズはライカ用がほとんどなのでいささか偏った内容になってしまう事をお許しください。
マイクロフォーサーズ規格は一眼レフの最大の特徴であったミラーを装備していません。
撮像素子の画像を液晶画面で確認して撮影します。
ミラーがないため奥行きが小さく設計でき、カメラの小型化が可能です。
レンズマウントから撮像素子の距離が短くできるため、本来の設計思想とは外れますが、元々、ミラーが無いレンジファインダーカメラ用のレンズをアダプタを介して取付ける事が可能なのです。
現代のレンズはどれもシャープで破綻のない描写で誰でも失敗の少ない写真が撮れます。
しかし、古いレンズの中には豊かなトーンがあったり、丸みのある描写をしたり、恐ろしくシャープだったりと様々なクセのあるものがあります。
注意すべき点はもともとの設計思想が異なりますので、一般的なレンズのようにオールマイティには扱えません。逆光にも弱いし、年代によってはカラー写真を撮るとバランスが異なったりします。
おおらかな気持ちで使う事が肝要です。
フィルム全盛の時代には35mmフィルムはスポーツ、報道写真など機動性が重視される撮影向け、広告、ポートレートなどではさらに大きい中判(6X4.5cm,6x7cm,6x6cm)や大判(4x5inch,8x10inch)が主流でした。
当時、PENTAXからは6×7用レンズをKマウントに変換するアダプタが販売されていて一部の写真家はあえて、このアダプタで中判用レンズを35mm版で使用したりしていました。
35mm版の解像度不足を逆手に取って中判用レンズを使用して、よりやわらかな描写を得るのが狙いだったと、80年代のカメラ雑誌で読んだ覚えがあります。(記憶違いかもしれませんが)
要するに「フルサイズ」といっても所詮は24x36mmの小さなフォーマットでしかないという事です。
今後、発売されてくるLeica SシリーズやPENTAX645Digital(仮)に期待したい所です。
...きっと、買えないと思いますけど。
ちなみにelmarの当時の中判の愛機はBronica SQ-AiやRolleiFlex2.8C(クセノタール)などの6×6版が主なものでした。
6×6版のプロ用カメラの代表格のHasselbladを選ばなかったのは交換レンズ集めに走らないためといえば
聞こえは良いですが経済的理由でした。(分かる人にはクセノタールでも見当付きますよね)
35mmはCanon NewF-1、T-90とFDレンズ20mmから500mmまで十数本とOLYMPUS XAx2台という布陣でしたね。
諸事情により既に手元にはないのですが、今となっては懐かしい思い出です。
<セルフポートレート 1992>※クリックで拡大しますが通常より大きめです。
Rolleiflex 2.8C Xenotor 80mm F2.8
(絞りF8 シャッター速度1/250秒 ネオパン400)
個人的にはマイクロフォーサーズで35mm版用レンズを使用する事は6×7用レンズを35mm版で使用する感があります。
通常、レンズ設計は対応フォーマットで最良の画像が得られるように設計します。写真は引伸してプリントするのが
目的ですからフォーマットが大きいほど、拡大率は小さくなり、充分な解像度が得られるため諧調が重要になってきます。
上の写真の金属の質感などに中判/大判の長所が現れます。
などと、つらつら書いていたら、また中判やりたくなってしまいました。
本題に戻ります。
一般的にレンズ交換式レンジファインダーカメラはレンズ交換ができても、ファインダーの視野は変わりません。
レンズにあった外付けファインダーをアクセサリーシューに取付けてフレーミングするかカメラが内蔵していれば画面内に現れるブライトフレームを使用します。
望遠レンズを取付けた場合はこのフレームが小さくなり、かなり使いづらくなります。また、ピント合わせも望遠レンズは一眼レフで使った方が正確で扱いやすいのは言うまでもありません。
Leitz Hektor M 135mm F4.5
このレンズは4×5版までカバー出来るイメージサークルを持ったレンズです。
レンジファインダーカメラで使用する場合は上記の様に撮影するのにコツを要するので、買ったはいいけど、あまり使っていないライカユーザーは多いのではないでしょうか。
elmarも何年かぶりに使用してみました。
Leitz CANADA Smmicron M 90mm F2
ボケ味には定評のある大口径中望遠レンズです。後期モデルなので若干のコストダウンが図られていますがそれでも現代では
考えられないほど手のこんだ製作行程のかかったレンズです。
Leitz Summicron M 50mm F2
アタッチメントを取付けると近接撮影が可能な当時の大口径標準レンズ。
開放付近は甘い描写ですが2段絞るとかなりの高解像度が得られます。
Leitz Elmar 5cm F3.5
基本となる設計は1920年代に溯ります。数々のバリエーションがありますが、この個体は50年代くらいでしょうか。
※E-P1で使用する際に誤って枕胴しないようにテープを貼っています。
他にも装着してみたいレンズ(Canon セレナー35mmなど)はあるのですが、なかなか、時間がとれません。
これからも小出しにしていきますので、ご容赦くださいませ。
以上、elmarがお送りました。