先頃、発表され大きな話題となったSONYの新型フラッグシップカメラ【α1 ILCE-1】を触ってきました。
まずは外見から。
鋭角的なファインダー前面のデザインはα7以来の伝統でしょうか。
グリップ周りは現行フラッグシップ機のα9IIに近くがっしりとした造りです。
よく手に馴染み握りやすくできています。
重量はボディのみ約652gとα9IIの592gに対してやや重くなっていますが実際にはあまり気になりません。
操作系はα9IIを踏襲した構成でカメラのコントロールに迷う事はない筈。
オプションの縦位置グリップを装着するとさらに精悍になります。
このグリップは前後コマンドダイヤルはもちろんC1、C2というカスタマイズ可能なボタンも配置されていて横位置同様の操作ができます。
今回のα1の特長として5000万画素クラスで30コマ/秒の連写とフォーカルプレーンシャッターで初の1/400秒フラッシュ同調が挙げられます。
ブラックアウトフリーの高速30コマ連写
α1では電子シャッターで最高30コマ/秒の高速連写が可能となりました。
画面が途切れないブラックアウトフリーです。
電子シャッターとメカシャッターを切り替えてテスト撮影した動画をご覧下さい。
このようにメカシャッターを使用してもブラックアウトフリーで撮影できるのは特に動いている被写体を捉えるのに非常に有効です。
α1の電子シャッターはα9IIの1.5倍と言われるアンチディストーションシャッターとなっており高速移動する被写体が歪んで写ってしまう事を防いでくれます。
フラッシュ同調1/400秒
連写速度に関しては電子シャッターの場合、メモリとCPU演算能力が上がれば高速化する事はできる筈ですがメカシャッターは幕速を飛躍的に向上させる必要があります。
フラッシュ同調について簡単に図解化してみました。
長時間露出をする際のフラッシュ発光はシャッター走行の影響はありません。
縦走りのフォーカルプレーンシャッターの場合、1/1000秒、1/8000秒と高速化するに従い実際にセンサーに届く光はスリット状になります。
これはまず、シャッターの先幕が走行し、後幕が追いかけて走行してセンサーに露光させるためです。
一般的な撮影ではあまり問題になりませんがストロボの発光は1/40000秒となる場合もありますから露光ムラやカゲリを生じます。
上の画像のように先幕が走行した後、後幕が走行する全開になっているわずかな時間がフラッシュ同調速度です。
縦走りフォーカルプレーンシャッターのフラッシュ同調速度は1983年の1/250秒実現から長らく更新されてきませんでしたが近年は高速化してきています。
実現させるためにはシャッター膜を移動させる事が必要でシャッター膜を構成するシャッター羽根の強度を飛躍的に上げる必要があります。
カメラメーカーは専用ストロボでハイスピードシンクロができるようにしていますが、プロ向けの大型ストロボや汎用ストロボにはそういった機能がない場合が多くこういったプロの現場でも対応できるようになったのが良いところですね。
また、明るいところで行う日中シンクロ撮影において1/250秒より絞りを開けて撮影ができるのも大きなメリットです。
高感度特性
α1の常用ISOは100~32000(拡張ISO 下限50、上限102400)となっています。
およそ肉眼で捉えられるものは撮影できるといっても過言ではないような気がします。
それでは実際にα1とFE 16-35mm F2.8 GMで撮影した画像をご覧ください。
ISOを上げすぎて露出オーバーになってしまったので違うカットでも撮影してみました。
ISO 102400ともなるとノイズが増えてくる感じがしますがそれなりに描写されています。
電子ビューファインダー
更に強化された最大240fpsの高リフレッシュレートにより動きのある被写体に更に強くなりました。
望遠レンズを用いた流し撮りやちょっとした動きを見逃したくない人物撮影でも威力を発揮する事でしょう。
実際に覗いた感じでもキレがよく非常に見やすくファインダーです。
さて、気になる価格ですがボディのみ80万円前後となるようです。
これを高いとみるか安いとみるかは写真に対する意識の差かもしれません。
フラッグシップ機の新発売という事で現行の機種が中古でお求めやすくなっています。
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以上、elmarがお送りました。