撮ってすぐにプリントができるインスタントカメラFujifilm 「チェキ」
その動画対応モデルとして新たに投入されたinstax mini Evo Cinemaを入手したので試していきます。
このカメラは縦型で1970年代の8mmムービーカメラのようなカタチをしています。
ダイヤルやボタンが機械式のカメラを思わせ新しいのに古い雰囲気。
こちらはFujifilmのFujica AX100で1965年に発売されたシングル8対応8mmカメラです。
シングル8はこのようなフィルムを使うので小型化すると必然的に縦型になったようです。
8mmフィルムはスマートフォンはもちろん家庭用ビデオカメラさえ存在していない時代には一般家庭で動画を記録する唯一のメディアでした。
もちろんより高画質に撮影できる16mmカメラもありましたがサイズ、重量そして天文学的な価格であったため一般的ではなかったのでしょう。
Fujifilmの8mmムービーはシングル8規格で1960年代後半から1980年代までホームムービー用として親しまれました。
対するKodakはSuper 8規格で世界中で普及し、スティーブン・スピルバーグをはじめとする後の映画人を育てる土壌となりました。
J.J.エイブラハムズ監督、スピルバーグ他制作の映画『Super 8』でも重要なプロップとして扱われていましたのでご覧になった方もいるかも知れません。
instax mini Evo Cinema 主なスペック
・撮像素子:1/5型 500万画素CMOSセンサー
・静止画解像度:1920×2560ピクセル
・動画解像度:通常時 600×800ピクセル/高解像度 1080×1440ピクセル
・レンズ:28mm F2
・最短撮影距離:10cm〜♾️
・ピント調整:オートフォーカス(シングルAF)/顔認証対応
・撮影感度:ISO100〜1600
・フラッシュ:内蔵
・重量:270g
・使用フィルム:instax mini
センサーは現代の基準から考えると非常に小さく高画質は期待できません。
スマートフォンに例えればiPhone 4のセンサーに近く面白い写りが期待できます。
ISO1600が上限なので夜間の撮影はフラッシュが必要になりそうです。
内蔵フラッシュは小型ですから明暗差が生まれる可能性が高いです。
失敗写真の連続とも考えられますが今の時代はこういった写真が人気を博す事もありますね。
instax mini Evo Cinemaは動画撮影がメインですが1カットの最大連続撮影時間が15秒に制限されています。
そして15秒以内なら複数のカットを連続して入れることができます。
うまく使えば4コマ漫画のように起・承・転・結を1カットで作る事も可能です
これも8mmフィルムでの撮影を意識したものなのかもしれません。
シングル8の撮影可能時間は18コマ/秒で3分20秒でしたから長回しで撮影するとすぐにフィルム交換が必要になります。
1カットを短くすることはフィルムや現像代金の節約にもなりますし映写する際にも飽きのこない映像を作ることになった事でしょう。
専用アプリ【INSTAX mini EVO】を介して動画を共有する際には最大30秒のムービーがアップロード可能です。
この場合はチェキフィルムにプリントして共有させる必要があります。
何はともあれ使ってみましょう
パッケージ内容
カメラ本体はチェキフィルムのサイズを大きくした感じの縦型です。
一般的なチェキカメラと比べるとレンズが小さくコンパクトに見えます。
これはフィルムにダイレクトに露光する形式ではなくデジタルデータをプリントする形式だからだと思われます。
バッテリーは内蔵式でUSB-Cでの充電が可能ですが残念ながらユーザー側での交換は考えられていません。
充電中はご覧のように赤いランプが点灯しますがこのランプは録画中も点灯しタリーランプとして機能します。
レンズは28mm F2と明るいですがISO1600までなので暗い所は厳しいです。
レンズ周りにローレットが切ってありますがこれはフォーカス調整機能はなくエフェクトの度合いを調整できます。
ボディ前面にはセルフィーミラーとフラッシュが配されています。
グリップ前端にはトリガー式のシャッタースイッチがあります。
動画撮影の場合、デフォルトだと押している間だけ録画されます(切替可能)
この位置もシングル8カメラのようでテンション上がります。
成人男子の場合は延長グリップを取り付けてちょうど良いサイズ感と思われます。
ボディサイドには電源ボタン、動画、静止画切り替えスイッチなどがあります。
グリップした時に親指がかかる位置にズームレバーがあります。
デジタルズームなのでズームアップすると画質は荒れます。
そして一際、目を引くのが時代に合わせたエフェクトを選択できる「ジダイヤル」です。
1930年代から2020年代まで10種類のエフェクトが選べます。
開閉キーのようなレバーはチェキフィルムのプリントをする際に使います。
ボディ反対側はinstax miniフィルムを装填するため、他のスイッチ類はありません。
ボディ後部にはディスプレイとメニューボタン、操作ダイヤルが配置されており直感的な操作が可能です。
付属品として延長グリップと着脱式ファインダーがあります。
取り付けるとこんな感じでシネカメラ然とした佇まいに。
撮影前にスマートフォンに専用アプリをダウンロードしておきましょう。
説明書に従ってBluetooth接続しておくと撮影後が楽です。
まずはジダイヤルの効果を見てみましょう。
静止画で撮影してみました。
ジダイヤルのエフェクトで各年代毎に異なったフレームが入るのですがこの時は撮影画像のみを選択しました。
※各年代の印象は個人の感想です。
1930
サイレント映画のようなぼんやりしたイメージです。
1940
カラー映画が出始めた頃の総天然色といった感じイメージでしょうか。
1950
白黒TVから流れるニュースのような走査線の目立つ映像です。
1960
8mmホームムービーのような映像で動画にするとカタカタとフィルムを回す音も環境音と合わせて再生されます。
1970
海外ニュース映像のような荒いけれど現実を突きつけてくるような強さがあります。
1980
コンパクトフィルムカメラで撮影したかのような粒子感。
1990
家庭用ビデオムービーで撮影したような粗さが懐かしい感触です。
2000
初期のデジタルビデオカメラで撮影したかのような色味が少しズレたような映像。
2010
ライブ配信のような圧縮されノイズが混じるような感触。
2020
スマートフォンで撮影したかのような身近な感触。
elmar的には1960がしっくり来るので動画も撮影してみました。
専用アプリINSTAX mini Evoを使うと複数のクリップを繋いで最大30秒の動画が作成できます。
この動画をチェキフィルムでプリントするとQRコードが追加されます。
ネットワークに接続されていれば専用サーバーにアップロードされますのでプリント渡すと受け取った方が動画を見ることができます。
写真を焼き増しして渡す事に近く懐かしい感じがしますが現代の若者には新しい事に感じるかも知れません。
プリントを受け取って動画を閲覧する流れをiPhoneの画面収録で記録しました。
このように専用アプリを介さずに閲覧が可能です。
まとめ
instax mini Evo Cinema は動画を物理化、実体化させる面白いプロダクトです。
アップロードされた動画は2年間の保有期限がありますのでバックアップとしてmicroSDからパソコンなどに保存しておくのもいいでしょう。
静止画も動画もサイズが小さく容量をあまり必要としないのもいいですね。
比較用でジャンクで見つけたFujica AX100はキチンと動作したのでデッドストックのシングル8フィルムを装填して撮影しちゃいました。
現像にはかなり日数がかかるので結果は分かりませんが楽しみです。
2026年2月時点ではチェキフィルム特にinstax miniは品薄で非常に入手が困難です。
海外での需要も多くあり国内への供給が不足しているのかもしれませんが改善を期待したいです。
商品のコンセプトがよくてもフィルムなど消耗品が揃わなければ活かす事ができません。
今後は増産される見込みのようなので期待したいところです。
以上、elmarがお送りしました。










































