皆さん、おはこんばんちわ!
今年の冬の冷え込みは厳しかったですが、近頃は暖かさを感じる今日この頃。
いかがお過ごしでしょうか?
どうも、megです。
先日まーたイヤホンを買ってしまったのですが、そういえばやってなかった、と思いまして、イコライザーネタをつらつらと。
皆様はイコライザー、というものを使ったことはあるでしょうか?
基本的にスマホにしろ、DAPにしろ、イヤホンを挿して、あるいは無線接続してそのまま聴く、というのが一般的ですよね。
正解です、というかそれが普通です。
今回のネタはその出てくる音を自分好みにカスタマイズしちゃおう!というネタになります。
そもそもイヤホンを挿して再生される音質は、メーカーが考える理想で作成された音質です。
それが好みかどうか、となりますが、思っていた音じゃなかった、あるいはもっとこう鳴ってくれないかな?などと思った時に使えるのがこのイコライザーといわけですね。
とはいえ、聴くための媒体であるイヤホンの音質傾向は容易に変えることが出来ません。
ワイヤードならリケーブルがこういった場合の改善策として優秀ですが、リケーブルはそのイヤホンに合うケーブルを探すことやケーブル代金が発生してしまいます。
イヤホンマニアなら、それがむしろ楽しいとなるのですが、それはまあー置いておきましょう。
…ワイヤレスはリケーブルという概念がないですしね。
イコライザーは音質傾向をリケーブルのように物理的にではなく、ソフトウェアで間接的に音質を変える手法です。
多くのスマホ、DAPである機能なのでわりとお手軽です。
例えばスマホならこういう画面です。
上にプリセットがありますが、今回は使用しません。
※プリセットは、標準設定と大きく異なる傾向にしていることも多いため、自分好みにするという趣旨から外れるためです。
実際に調整するにあたって、簡単なご説明をば。
・横軸(周波数帯域)…Hz表示、値が小さいほど低音域、大きければ高音域になります。
・縦軸(調整幅)…db表示、調整幅が大きいほど指定音域をブースト、あるいはカット出来ます。
単純明快で、調整値はこれだけです。
※DAPになると、ここに違う調整値が追加されることもありますが、そこは後述します。
あとは、どんな風に調整をするか、です。
★ここからはmegの主観が多分に含まれます。
語弊があるやもしれませんので、その点はご了承ください。
1.まずは普段使用しているイヤホンはBA型?それともダイナミック型?はたまたハイブリッド型?
調整するにあたっての大前提になります。
どのドライバーかで調整傾向が大別しやすいのでわからなければ調べるのが吉。
だいたいメーカーページに書いてあります。
2.使っててどこが不満?
ここは主観で構いません。
低域がー、ボーカルがー、など何となくの不満点を挙げられると調整する際の目印になりやすいです。
すべてがー、でも構いません。
3.実際に調整してみよう。
例を出してみましょう。
1.ダイナミック型
2.低域がズンドコしすぎて、ボーカルが小さい
とします。
ダイナミック型はどちらかというと低域側にフォーカスしている事が非常に多いです。
低域を10とするなら、中域は5-7、高域は3のようなイメージ。
まず、ズンドコというのは音域でいうと、横軸を3分割した左側に該当します。
だいたい~250Hzくらいまでです。
空間の歪みやベース、キックドラムなど腹に響くような音はだいたいこの領域。
ダイナミック型だと特にここから中域までが得意な領域で、250-500Hzくらいはまでが特に鳴りやすく、さらに低域は音圧として感じ取りやすく、そこまでパワフルでなくても過剰に聴こえることも稀です。
というわけで、~250Hzまでを少し調整してみましょう。
こんな感じにカットしてみます。
これで、まず聴いてみます。
低域の量感の減りを感じられれば、一先ずここはこの設定で固定します。
次に、ボーカルが小さく聴こえる、という点。
ボーカルが男性か女性か、また声質で調整する箇所が異なります。
大雑把ですが、とりあえず男性なら500-1k、女性なら1k-2kくらいと思っておいて良いです。
ただ、この音域は非常に調整が難しいです。
というのも、ここにほぼ全楽器の音が集まっているためです。
ボーカルはもちろん、ギターなどメロディを構成する主奏楽器が跋扈する領域だからですね。
そのため、↓のようにブーストするのはあまりおすすめしません。
いい結果が得られれば、それに越したことはないですが、中々そうもいきません。
経験上まとまりに欠けてしまい、破綻することが多いです。
仮に男性ボーカルはそれなりに出てるけど、女性ボーカルが壊滅的だ、としましょう。
その場合は、前述した通り1k-2kあたりを弄ってみましょう。
こんな感じです。
ここで思い出して欲しいのは、ダイナミック型である、ということ。
一概にそうではないですが、ダイナミックの基本特性は低域-中域が強い、です。
1kと2kを同程度ブーストしていますが、これだとメロ部>サビ部という具合のパワーバランスになることがあります。
ダイナミック型だと2Kよりも1Kの方がパワーが出やすい傾向にあるのが主な理由。
そのため、↓のようにするのが段差を付けてブーストするのがコツです。
こうしておくと、メロ部とサビ部のパワーがイコールかあるいはそれに近い傾向になります。
これで一先ず聴いてみましょう。
するとどうでしょうか?
6部位を弄っているので、音の印象がかなり変わったのではないでしょうか?
その変化に気づけるレベルにまで達していればあとは微調整あるのみです。
色々な楽曲を流してみましょう。
複数楽曲を流すとこの状態での不満点が新しく生まれないでしょうか?
通常時よりも良くなっているけど、ここがダメだとわかるのが理想です。
例えば、
ベースが聴こえんぞ!
なら、ベースは250Hz近辺が調整箇所になります。
それもそのはず、現状その箇所はカットしています。
バランスをみながら↓くらいに調整してみました。
あまりブーストすると低域はくぐもってしまうので、やりすぎには注意です。
違う例で
ドラムのハイハットやシンバル成分が少ない!
とかだとどうなるでしょうか?
ドラムは割りと厄介で、低域~高域まで守備範囲が非常に広い楽器だからです。
仮に今の設定だとスネアなどのビート感はあるものの、音が太すぎてハットやシンバルが遠い、あるいは聴こえにくい状態になっているとします。
これをシャンシャンと鳴らしたい場合は基本的に8k以上をブーストしていきます。
ただ、単純に高域ブーストをかけると全体のバランスがほぼ間違いなく崩れます。
ベースは弦をみてもわかる通り太い音色です。
低域ブーストをかけるというのは、早い話が音色に厚みを持たせているので細く尖った音色のハットやシンバル等との共存がやや難しいです。
マスキング効果という風に言われますが、高音は低音には影響与えないですが、逆は影響があり、低音が強いと高音を濁らせてしまいがちです。
つまり、低音と高音を同程度ブーストすると低音のみのブーストと比べ、あまりいい結果が得られない、ということですね。
また高音はキンキンする音なので、低音以上にブーストしても耳により突き刺さるだけでいい結果は得られないので高域はほんの少し盛る程度にするか、低域ブーストを少し緩めて高域ブーストするのがオススメです。
仮に現状こういう設定値にしたとしましょう。
この設定で良ければそれに越したことはありませんが、いまいちしっくりこなければ、全体のバランスをちょっと下方向にずらして、気持ち下げてみるとよくなるかもしれません。
それぞれ1メモリずつ下げてみました。
キラキラ感を多少盛りつつ、音割れや歪みの少ないギリギリを攻めた感じです。
これで仮完成ですが、あくまでmegの環境下で出来た設定なので、最適解ではありません。
以降はこの繰り返し、色々な楽曲を聴いてトライアンドエラーして詰めていくと最適な結果が得られる…と思います。
イヤホンは多く種類があり、それぞれに合いそうなイコライザーセッティングや個人の好みが絡んでくるため、一概に正解はありません。
極論自分が気に入ればそれが正解です。
ワイヤード、ワイヤレス関係なく設定が出来るのがイコライザーです。
これ合わん!と思う前に1度ぜひお試しあれ( ´∀` )b
ちなみにDAPだと音の出力傾向や設定基準の音域を可変させることが出来たりします。
DAP次第にはなるのですが、スマホよりも多く設定値があるのは確かです。
より複雑さが増すのですが、決まればより良い結果が得られるやも!?
PlenueはmegのDAPでのイコライザーセッティング例、イヤホンはハイブリッド型ですね。
SONYは視覚的にわかりやすいので引き合いに出してみました。
Plenueはスマホに近いUIですが、横軸は帯域毎に前後3パターン、かつ出力特性を3パターンから選択、縦軸は±12段階までそれぞれ可変させることが可能です。
さらにBBE(音質/音場の鮮明化と硬質化)、Mach3Bass(超低域の低音ブースト)、3D Surround(音質の立体感ブースト)、MP Enhance(mp3音源の損失データを補い高音質化)、Chorus(音質の豊かさをブースト)、Reverb(残響感ブースト)などの個別設定できる値が非常に多いのがPlenue DAPの特長として挙げられます。
全部を弄り始めるとキリがないので、ベースとなるイコライザーセッティングが決まったら弄ってもいいかな、といった感じ。
一方SONYのイコライザーは、グラフ化されるため視覚的にわかりやすいのがメリット。
また、DSEE(高音質化)、DCフェーズリニアライザー(低域の表現力向上)、バイナルプロセッサー(音質の出力特性の変化)などがあり、Plenueほどでないにしろ充分にカスタマイズが出来ますね。
最後にmegのイヤホン達のイコライザーセッティングを一部ご紹介しつつ、筆を置かせて頂きます。
前述した通り、ダイナミックは低域ほど鳴りやすい傾向にあります。
低域を極限まで上げたいということでなければ、低域を少しカットし、高域をブーストさせるといい結果が得られやすいと思います。
ただし、この機種は銀線リケーブルを行っているため、高域は銀線効果により充分でているので高域ブーストはほぼせず、全体のバランスを取るために中域(特にボーカル)にフォーカスするように中域盛りをしています。
ちなみにボーカルを際立たせるなら一気にブーストさせるのではなく、右肩上がりに↑のようブーストするとバランスが取りやすく、鮮明さを求めるなら低域を極力カットするとヌケが飛躍的に向上します。
ダイナミック型は基本的に冒頭のイコライザーセッティングにするのがハズレが少ないかと思いますが、リケーブルをするとこういったセッティングも出来るという一例ですね。
BA型は低域が鳴りづらく、高域は比較的鳴りやすいので、低域を基本的にブーストしています。
タイトに鳴っているベースやドラム周り(250-750Hz)を太くしているのですが、注意点はブーストしすぎないこと。
ブーストしすぎると高域が低域に引っ張られてしまい、鮮明さに欠けて台無しになりかねないので適度に上げることが重要。
ちなみにBAは、ボーカル帯がわりとよく鳴ることが多いので過度にブーストしなくてもいいかもしません。
この設定では低域ブーストとバランスを見つつ、ほんの少しだけ低域よりも中域が主張する程度に留めています。
当機種は低域-中域BAx1/高域BAx2という3BA機としては非常に珍しい構成をしており、かなりの高域特化となるので高域側は控え目に、足りない低域-中域をイコライザーで調整してるので本来なら広域はもう少しブーストしてよいかと思います。
ハイブリッド型は低域にダイナミック、中域以上にBAが配置されることが多いので、対応する帯域をそれぞれブーストしています。
ただし、ピンポイントに少しだけブーストするのがコツです。
全部ブーストするととっちらかるので、ブーストしたい部分だけに留めておく、といった具合です。
その際には、ブーストした前後の帯域を少し下げたり、鳴り方を設定できる場合は低域はnarrow(狭く)すると引き締まりやすく、高域が割れそうならwide(広く)するのもアリですし、逆も然りとなります。
当機種は純銅線リケーブルのため、低域はほんの少しブーストしていますが、リバーブ感がやや強いため超低域は強めにカット、高域は銅線により引っ込みがちなので強めにブーストをかけています。
といった具合です。
リケーブルはケーブル代金が掛かってしまいますが、イコライザー設定はタダでごさいます!( *´艸`)
とりあえずやってみて、いい結果が得られればよし、の精神で皆様もぜひイコライザーを弄ってみていただければな、と思います。
以上、megがお送りしました。