どうも一生、カメラに夢中のものです。

コロナ禍はなかなか収まってくれませんが写真を撮りたい気持ちはいつもありますよね。

elmarも他府県にまたがる移動はなるべく避け、近所でいろいろ撮影しています。

そんな、いささかマンネリ化した状況ですが手持ちのレンズに新たな仲間を迎えました。

【銘匠光学 TTArtisan 35mm/f1.4C

主な仕様

焦点距離 35mm
最短撮影距離 0.28m~∞
フィルター径 39mm
重量 180g
絞り F1.4 (F1.4~F4まではハーフストップあり)
絞り羽根 10枚
対応マウント ソニーE,キヤノンEF-M,ニコンZ,ライカL(バヨネット)
マイクロフォーサーズ

 

中国製のAPS-Cフォーマットレンズです。

なんといっても価格が魅力的でA◯azonで9,000円(!)以下で購入できます!!

今回はソニーEマウントをチョイスしました。

例えばソニー純正のAPS-Cフォーマット35mmレンズにはE 35mm F1.8 OSSがありますが安くても40,000円ほどになりますからコストパフォーマンスの高さはいうまでもありません。

もちろん、オートフォーカスや自動絞り、光学式手ぶれ補正といった失敗をカバーする機能はありませんからピントや絞りは撮影者が行う必要があります。

日頃からオールドレンズを愛用しているelmarには全く問題ありませんし、これからレンズ沼に入りたい方にもおすすめです。

 

カメラに装着してみると、ご覧のようにとても小さなレンズです。

絞り羽根10枚構成円形絞りに近くコストがかかっている印象。

フルサイズミラーレスのSONY α7RIIにつけていますがα6xxxのカメラの方が似合いそうですね。

このレンズはAPS-Cフォーマットなのでフルサイズ機に取り付ける場合は設定メニューからAPS-C撮影】をオンにします。

電子接点を持たないレンズですからマウントアダプター使用時に設定する【レンズなしレリーズ】をオンにしておきましょう。

特徴的なレンズ上面に印刷されたレンズ構成図の通り「67枚」構成です。

いわゆるダブルガウス型で数多(あまた)の標準レンズで採用されてきた構成です。

絞りに対して前群と後群が対照的に配置され各収差をバランスよく補正できます。

最近のレンズは非球面レンズを搭載したり構成枚数を増やしたりして極限までの光学性能を求めたものも多くあります。

ただ、それは大きさと重量との引き換えになる事でもあります。

このレンズはシンプルな構成として軽く小さく造られており、絞りとマニュアルフォーカス用のヘリコイドだけの潔い仕様です。

レンズの情報をカメラボディに伝える電子接点はもちろんAF(オートフォーカス)機構もありません。

個人的には「AF?何それ、おいしいの?」というスタンスなので一般的に不便であっても問題ありません。

絞りリングは開放f1.4からF5.6までハーフストップがありますがF8以降はかなりF値が詰まっています。

マニュアルフォーカスリングを含め全て金属製のため大きさの割に重く感じるかも知れません。

早速、撮影してみます。

使用カメラはSONY α7RII ILCE-7RM2 でJPEG撮って出しです

レンズをカメラに装着している時、何か見つけたらしい愛猫。

毛なみも硬くならずいい感じです。

手前にオーディオラックがありますが前ボケも穏やかに見えます。

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF2

最短距離30cm付近、絞りF2で撮影。

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF2

同じ位置からの撮影です。

フォーカスポイントを前後にずらしています。

前ボケは比較的穏やかで安心して使えそうです。

激安のレンズのため描写が甘かったり嫌なボケ方をするのを密かに期待しつつのテスト撮影でしたがなかなかの絵を作り出してくれます。

うーん、一万円しないレンズとしておくのは勿体無い気がします。

ちょっと意地悪な条件として逆光での作例をご覧下さい。

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF1.4

画面内に太陽が少し入るほどの逆光。

絞り開放ですが画面中央は割とシャープです。

太陽と反対側の画面にフレアが出ていますが想定しやすい出方ですね。

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF4

徐々に絞っていくとフレアは軽減されていきます。

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF8

F8まで絞ると画面全体が引き締まってきます。

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF16

最小絞りのF16ではフレアはほぼ消えますが暗部のコントラストは低いままです。

もちろん、光源の条件でかなり変わってくると考えられますのであくまで参考です。

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF1.4

 

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF1.4

絞り開放で撮影日にギリギリ残っていた桜を撮影。

背景のボケ方も自然で、常用できるレンズと言えるでしょう。

周辺光量の落ち込みもあるのですが自然に感じられる程度なのでメーカー純正レンズとは一線を画す長所といっても良いのではないでしょうか。

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF1.4

道端の草花を最短撮影距離28cmで撮影。

なだらかに溶けていく背景が美しいです。

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF1.4

上のカットからちょっと奥にピントを合わせました。

オールドレンズファンが好む(?)ぐるぐるボケの傾向が少しあります。

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF1.4

絞り開放のままピントをさらに奥へ。

前景のボケ方はホワホワしていて良い意味で春らしい描写になりました。

次は夜景での描写を見ていきましょう。

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF1.4

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF2.8

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF5.6

背景に点光源とスカイツリーを配置していますがゴーストやハロも少なく破綻の少ない描写です。

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF2.8

前景に八重桜を入れてスカイツリーへピントを合わせています。

あまり絞り込んでいませんが印象的な一枚になりました。

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF2.8

隅田川の水面に映るスカイツリー。

かなり暗い状況ですが電子ファインダーなら安心してピント合わせできます。

 

遠景やスナップショットではどうでしょうか。

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF11

グッと絞って被写界深度を深くして手前から遠くまでピントを合わせます。

絞ってもカリカリの描写にならないのは魅力の一つかもしれません。

以下、スナップショットの作例続きます。

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF2.8

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF5.6

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF2.8

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF5.6

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF8

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF5.6

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF16

カメラでモノクロ設定にして撮影してみました。

やはりオールドレンズっぽい描写のように感じます。

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF8

TT Artisan 35mm f/1.4 C 絞りF8

このレンズは低価格にも関わらず、しっかりした造りの鏡胴とツボを抑えた光学系の設計が非常に魅力的です。

固定鏡胴ズミクロン1stやNikon Sシリーズ用のレンジファインダー用標準レンズ風といったら褒めすぎかもしれませんがレンズ構成やフランジバックの短さが効いているのかもしれません。

今回、試したのはAPS-Cフォーマット用ですがマイクロフォーサーズ用もラインナップされています。

大口径中望遠レンズとして違う魅力が発見できそうです。

今回の撮影に当たっては感染予防対策を行いながら東京都内で行っています。

気軽に撮影に出かけられる日が来たらもっと使い込んであげたいレンズです。

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以上、elmarがお送りしました。