どうも、一生レンズ沼に浸かっている者です。
今回は2022年1月20日にNikonから発売された新レンズ【NIKKOR Z 40mm f/2(SE)】をレビューしたいと思います。
また、後半では4年ぶりにリアルイベントが行われたCP+ 2023の模様もレポートします。
このレンズは既発売のNIKKOR Z 40mm f/2の外装をSE(Special Edition)としたものです。
このSpecial Editionはトラディショナルな外装を纏ったレンズに設定されるようで古くは2013年のNikon Df発売時に設定されたNIKKOR 50mm F1.8(SE)が起源と思われます。
Nikon DfはFマウントのフルサイズデジタル一眼レフでありながらフィルムカメラのようなクラシックな外装と操作系を持ったカメラでした。
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現在のZ fcは往年のマニュアル一眼レフFM2を範としたヘリテージデザインの機種ですからレンズキットは新たに用意されたZマウントのNIKKOR Z 28mm f/2.8(SE)が組み合わされました。
【Nikon Z fc 28mm f/2.8 キット】レビュー
さて今回の【NIKKOR Z 40mm f/2(SE)】の元となったNIKKOR Z 40mm f/2は当ブログでもmegさんがレビューされていましたね。
フルサイズ対応のZマウントレンズは比較的、高額なものが多い中でこのレンズは3万円台で購入できる上に高画質なコストパフォーマンスに優れたレンズです。
elmarはZ fcレンズキットを購入した後にマウントアダプターを介して様々なレンズを使用してきましたが、ほとんどの組み合わせでマニュアルフォーカスとなるため純正レンズのように手軽に使うわけにはいきませんでした。
しかしNIKKOR Z 40mm f/2(SE)なら標準レンズ画角での撮影が飛躍的に楽になるじゃないか。
撮れ高も上がるだろうし
そんな不純(?)な動機でNikon Directに発売前に予約を入れました。
待つこと約一ヶ月、ついに手元に届きました!
外観は見慣れたNIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)とよく似ています。
F2の大口径なので前玉が大きく良く写りそうな印象を感じます(わたしだけ?!)
NIKKOR Z 28mm f/2 (SE)と比較するとフィルター径や直径はほぼ同じですが僅かながら背が高いようです。
Z fcに装着したところ。
やっぱりカッコいいですね〜。
前玉が28mmより大きいのでまさにFM2に標準レンズをつけたような印象です。
elmarは兄弟機のFE2を愛機としてましたがモータードライブをつけてバリバリ街撮りしていた事を思い出します。
さてそれでは撮影してみましょう。
NIKKOR Z 40mm f/2(SE)はフルサイズ対応レンズです。
Z fcはAPS-Cセンサー搭載モデルなので実際の画角は約60mm程度の少し長めの標準レンズに相当します。
やや望遠に近い焦点距離なのでやや離れた被写体を引き寄せて撮影ができます。
ピントの合ったところのシャープさはもちろん素晴らしく、絞りこんで被写界深度を深くしてシャキッとした描写です。
絞りによる被写界深度の変わり方をご覧ください。
絞り開放の描写はややふわっとした柔らかいものですがF4あたりからギュッと引き締まった良像に変わります。
F8以降は報道写真で名を馳せた往年のニッコールレンズのようにやや太めのカリッとした描写になるようです。
一本のレンズでこれだけ表現の幅が変わります。
【NIKKOR Z 40mm f/2(SE)】のフォーカスリングはローレット加工が施されておりZ fcと組み合わせると往年のマニュアルフォーカス時代のカメラのようです。
それでは実際に使ってみましょう。
フォーカスモードをMFモードに設定するとフォーカスエリアがナローに切り替わり、実際のボケ方およびインジケーターをファインダーまたは背面液晶画面で合わせます。
このようにAFまかせでは意図と違ったところにフォーカスが合ってしまう場合に重宝します。
特に近接しての撮影ではピント位置が重要です。
だいたいのフォーカス位置をAFで合わせ、その後マニュアルフォーカスリングを操作してピント位置を微調整するのが近接撮影においてはスムーズかと思います。
奥行きがあったり被写体が重なって意図しないポイントにフォーカスが合ってしまった時などに便利です。
何気なく撮影する時でもちょっといじりたくなる形状でカメラを右手でホールドし、左手でフォーカスを操作する懐かしい感覚が楽しめます。
描写傾向としてはやや硬めというかしっかりしたイメージでNikonの単焦点レンズの伝統に習った感じです。
このような明暗差の激しいシーンでも破綻なく描写されるうえ実態感がしっかりと出てきます。
太陽が画面に入るような構図であっても暗部が潰れる事なく描き入れるのは現代のカメラの力はもちろんレンズのコーティングや設計は格段に進化している事を実感できます。
ややメインの被写体から1メートルほど離れ、絞り開放で撮影。
この距離だと背景が消えるほどボケませんので状況を描写しながら浮き立たせる事もできます。
最短撮影距離(20cm)で点光源を入れて夜景撮影。
円形絞りの恩恵かキレイな玉ボケが楽しめます。
夜の街に活気が戻りつつあります。
様々な光源が混ざる状況でも破綻なく描写できるのでオールドレンズを多用するelmarにとっては安心して撮影でき重宝しそうです。
ガラス越しの撮影で手前に点光源が多く写り込んでいますが雰囲気の良い描写が得られます。
35mm換算で約60mmに相当するこのレンズは情景を切り取る撮影が得意です。
作例続きます。
CP+2023
実に4年ぶりとなるパシフィコ横浜での開催。
前年まではCOVID19の影響でオンラインのみでしたが今年はリアルイベントとオンラインでの開催となりました。
会場での開催を待ち望んでいました!
こちらはNikonのブース。
今回は出展企業が以前より少なく比較的、ゆったりと観られるようになっていました。
Nikon Z fcにブラックボディが追加されました。
オンラインストアでは張り替えサービスも期間限定で対応とのこと。
ブラックは精悍なイメージでシルバーを所有してても欲しくなります。
Canonブースではカメラはもちろんプリンターの紹介も大規模に行われていました。
新製品はもちろん、憧れのレンズやボディが楽しめるタッチ&トライも盛況。
発売されたばかりのLUMIX S5IIが注目を集めるパナソニックブース。
Lマウントレンズが徐々に増えてきています。
パナソニックのもう一本の柱、マイクロフォーサーズ機。
GH6は動画に特化したカメラで業界での使用例も多い逸品。
Nikon Zマウントへの対応を発表したシグマのブース。
海外のユーザーが非常に多かった印象があります。
Lマウントレンズが試せるブース。
ライカはもちろんパナソニックも高価なレンズ多いですがシグマレンズは(少しだけ)懐に優しい所が人気の所以かも。
オリンパスから離れ独立したカメラメーカーとなった「OMデジタルソリューション」。
マイクロフォーサーズの利点を活かした小型軽量で高性能なカメラシステムには熱心なファンが多く今後を見守っていきたいですね。
ソニーのブースでも超望遠レンズを試せるコーナーは常に待ちができていてより良い写真、映像を追い求めるユーザーの想いが根強い事を窺わせます。
海外のメーカーの出展は今回少なめでしたが次回はまた以前のように沢山のブランドが見られる事を期待したいですね。
今回、いささか時間がなく駆け足での紹介となりました。