PCって組み上がった瞬間は「疲れた、しばらくは自作いいや」って思うけど、喉元過ぎるとまた組みたくなってくる。
なにか既視感あるなと思ったら、これ、ラーメン。世界の真理に気付いたRudraです。
自作PCはラーメン。ラーメンは自作PC。
普通のPCを普通に組むのに飽きたので、今回はITXとFlexATX電源のロープロファイルで、ゲームもローカルAIも遊べる極小タワーにします。ベアボーン1.5個くらいのサイズで組みたい。
他人がPC組んでるブログやVlogに飢えたギーク向けの記事です。
ITXでコンパクトに組みたい! という計画自体はかなり前から企てていましたが、核となるグラボやCPU、マザー、ケース、電源が悩みのタネでズルズルと机上の空論をこねていました。端的に言うとメモリとストレージ以外ぜんぶ困ってた。
ITXでもフルサイズのグラボを搭載できるケースはたくさんありますが、そうなると結局、「小ぶりなMicroATX」くらいのサイズになっちゃうんですよね。
今回は、
「ロープロファイルのスリムタワーPCとミニPCの中間くらいのサイズ感のサブゲーミングPC兼ローカルAI動かすやつ」
として運用したかったので、そもそもATX電源やSFX電源を使うようなケースはやはりちょっとフットプリントがデカすぎるなーと。ミニPCとSFX電源が同じくらいのサイズですし。
具体的にいうと、業務向けスリムタワーとミニPCやベアボーンPCの中間くらいのサイズにしたい。
あくまでサブとはいえゲーミングPCの予定ですから、例のGIGABYTEのロープロファイル版のRTX4060の登場は僥倖でした。LLMsやStableDiffusionなどのAI利用としてもVRAM8GBは最低限ラインなので、ベストではないですが良い仕様です。ビター寄りのベター。
そこに参入した玄人志向(GALAKURO)のホワイトモデルがあるとなれば、もう即決ですよ。
グラボが決まればCPUや電源も設定しやすくなる、ということで実際に選んだパーツと、その理由について書いていきます。
先にケースのお目見え。
去る2024年の1月、このケースを衝動で買ってしまったのが原因でPCを組むことになってしまいました。こいつがすべての元凶。
アクリルなので耐擦傷性は最悪ですが、厚さが結構あるのでわりかし丈夫です。
今は保護テープが貼ってあって半透明ですが、保護テープを剥がすと完全クリアになります。なるよね? なってほしいな…。
あとピンク色の落書きがありますが、これも保護テープ側なので剥がせばクリアになります。なるはず。
透明なら、擦傷もさほど気にならないはず。たぶん。
傷防止のために保護テープは組み上がるまで貼ったままにしておきます。
このケースは簡単に「ただの6枚の板」になるまで分解できるので、メンテナンス性はかなり良いです。これより良いってのは望めないレベル。
ゲーミングにも耐えるロープロのグラボとくれば、2025年1月現在でもRTX4060しかないです。ちょっと目標を下げれば3050もありますけどね。
とはいえガッツリゲームするなら実質選択肢が1つしかなかったわけで……
GIGABYTEから4060のロープロ版が出たのは2023年の夏ですから、登場から1年近く経って、なんと玄人志向(GALAKURO)からホワイトモデルが登場。
しっかり基盤も白!!!!
めっちゃかわいい!!
普通のグラボと大きめのグラボと比較するとこう。上から4060、3070Ti、4070Ti。
頭がおかしくなりそう。
スマホサイズのグラボです。
RudraはAAAタイトルのプレイも多いのでちょっとパワー不足にならないか心配ですが、それはそれとして別のPCがあるので今回はサブだし、まぁいいか…。
そもそもWQHDまたはFHDで60Hz環境なので、多分大丈夫。
どうせストレージがそんなに積めないので、1本で100~200GB占めるようなガチAAAタイトルはそもそもインストールさえ厳しいです。
40xx世代なのでDLSS 3.0が使えるタイトルであればそこそこ動きそうです。
グラボがミドルクラスなので、12世代のi3~i5くらいあれば十分。
後述しますが、マザーボードの都合でRyzen 7 3700Xに決定しました。
紆余曲折あって、その後5600Xに換装しますが、とりあえず3700Xの話をしていきます。
一番迷ったのがココ(CPU)でした。
資産(手持ち)を活かすなら、12世代のi3~i7まで持っているんですが、検討当時はLGA1700のITXマザーが入手困難すぎて断念。
ということで、AMD環境を新規導入することに。
3700Xは新品では手に入らないので、中古で購入。じゃんぱらで15,980円。
今回選定したRyzen 7 3700Xは、i5-12600やRyzen 5 5600X、i7-12700Tと同程度のスペックです。十分じゃない?
3700Xが使えるAM4マザーでは、PassMarkだけでいえば
Ryzen 7 5800Xに換装すれば i7-12700、i5-12600K相当、
Ryzen 9 5950Xに換装すれば i7-14700、i9-12900KS相当、
まで換装によるアップグレードが可能です。
5950Xですと3700XからPassMarkスコアが2倍になるので、アップグレードによる伸びしろは結構あります(冷却問題からは目を逸らしつつ)。
まぁ、その場合明らかにRTX4060がボトルネックになりますが……w
CPUを紹介した流れでマザーボードもお目見え。ASRockのB550Mです。
じゃんぱらで13,980円でした。
マザーとCPU足して3万円切ってるのやばい。
正直マザーとCPUなんて、ソケット(ピン折れ)以外はそうそう壊れないので中古で十分。
以下の要件で頑張って探しました。中古ということで、流通に身を任せるほかありませんでしたが、半年以上経った頃、たまたま寄ったじゃんぱらでこのマザーボードと出会いました。
・ARGB端子
・DDR4(重要)
・20,000円以下
余っているDDR4メモリを使いまわしたいので、AM4に決定。
AM4は終わりが見えているマザーですが、あと数年は全然戦えそう。
AM5はDDR5しかサポートしないので、手持ち資産を活かすという意味でもDDR4も選べるAM4が最適でした。
DDR4やDDR5の話題が出たところでメモリの紹介。
今回は前述の通り手持ちのDDR4資産を活かすため、新規購入しませんでしたが、じゃんぱらではDDR4の16GB(*1)が3,980円。32GB(16GB*2)で8,000円くらいですね。
今回は普段使い兼ゲーミングのオール・イン・ワンのPCなので、32GBは積みたい。
現・普段使い用の常時起動しているRyzen 5 5625uのミニPCが16GBだったのですが、常にメモリ利用率が90%くらいで、32GBに換装しても80%くらい使っていたので、Rudra的には32GBは必須。
手持ちのDDR4メモリを引っ張り出して眺めていると、
8GBしかねぇ!
4枚使えば32GBですが、ITXマザーですから上限は2枚まで。
ということで、この4枚32GBを別のゲーミングPCに搭載し、使用中だったG.SKILLのSniperXを強奪してきました。
タイトルによってはOCメモリなら多少のフレームレート稼ぎになりますが、WQHD/60Hz環境ではフレームレートに困ることもないので、OCメモリなんて不要と思ってます。
ちなみに後になって「光るやつがいいなあえへへ」となり、結局じゃんぱらで2枚8000円でDDR4のTrident Z Neo(3600MHz)に換装してます。
ストレージ。SATAは使いたくないので、M.2一択。
そもそも、あとから判明したのですが、SATAの2.5InchのSSDなんぞ組み込む空間的余裕は皆無でした。
手持ちのM.2を見てみると、両面実装で扱いに困ってる1TBのNVMe Gen 3*4 のSSDがあったのでこれをCドライブに…と思ってマザーを改めて見てみますと、M.2スロットが1つしかない。
流石に1TBだけでは足らなそうなので、余ってたSanDiskの2TBを奢っちゃいます。
蝉族(中華SSD)な1~4TBの大容量・高性能なSSDが大量にAmazonで出ていた頃に飛びついた結果、余ったやつです。
遊ばせてるのも勿体ないし豪勢に使っちゃいます。
今回の肝となるのは間違いなくグラボでしたが、肺となるのは(?)コレ。
FlexATX!!!
500Wですが、4060は115W、3700Xは65Wなので、ピークで少し超えてくる想定でも…そこそこ行けるのでは?(なお後で地獄を見る)
歴戦のジサカーでも、スリムタワーを組まなければなかなか使う機会は無いんじゃないでしょうか?
といっても普通の電源同様、ACケーブルとプラグインケーブルを使ってマザーやGPUに電源供給するだけですけどね。
スマホよりちいせえ!
これはケーブリングが大変そう。
でもフルモジュールなのが良いですね。
いやあ、腕の見せ所ですね。
ちなみにRudraのケーブリングを見た人は「ケーブルのジャングル」と呼び、Rudraを「ジャングルの番人」と呼びます。
これって多分褒めてるんですよね?
ちなみに決め台詞は「お前のPCもジャングルにしてやろうか」です。
それじゃあジャングル…じゃなくてPCを組み立てていきましょう!
皆さんはPC組む時どのパーツから載せますか?
メモリ派、M.2派、目が合ったやつから殴っていく武闘派、と色々ありそうですがRudraはメモリかCPUのどちらかで目があった方を殴る派です。
今回はCPUと目が合ったので、マザーに搭載していきます。
メモリを搭載。どうでもいいけどブッピガンにブッピガンって文字最初に当てた人まじで天才すぎる。わかってても笑う。
M.2はヒートシンクのネジを外して添えるだけ。超簡単です。M.2最高。
次はCPUクーラー。
グリスですが、今回はMX-6と目が合ったのでそちらで。
いつも最初に目が合ったグリスを使ってるので、正直グリスのこだわりはなく、気分で決めてます。そもそもクーリングを徹底しないといけないようなCPU使ってませんしね。
塗り方はマーガリン塗り(?)。
とりあえず基本パーツ終わり。
スマホとあんま変わらないサイズ。このCPUクーラー、92mmファンなんですがすごいデカいファンに見えます。
本来、ここで最小構成の起動テスト(BIOS確認)をしておくと良いです。
が、記事内では省略します。このあと立て続けに起こるトラブルを書き起こさないとなので……
このあたりでとりあえずマザーボードをケースに取り付け、電源も載せて全体の雰囲気を掴みます。
……グラボ入らなくね?
入りませんでした。どう見ても可能性を感じない。
一回電源を外してグラボを載せたり色々やってみて「やっぱ無理だな」と再確認しながら呆然とケースを眺めます。
ケースを眺めること30分、打開策が閃きました。
このケース、見た感じこのサイコロのような立方体に3方向からアクリルパネルをネジで留めて固定しているだけなんですよね。
つまり、下方向から伸びるネジをめっちゃ長くすれば、ケースの全高が延長できるんじゃ?
本来電源が収まるスペースにグラボ置いて、最下部を底上げして電源をさり気なく入れる、ということで…
ホームセンターでM3ネジの4cmを購入。
台座に取り付けてみました。
で取り付け。自立させることができました!大勝利!
じゃあ実際にグラボ載せてみましょう。
いけました。見てくれはめちゃくちゃ不安になりますが、触ると割と頑丈そうに自立しています。
ただ、グラボの幅よ……
グラボは幅方向がギリギリというか、ミチミチというか、ギリでもなく普通にアウトって感じ。両脇がおもっくそ干渉してます。
ブラケットなんぞいらねぇ! てかブラケット付ける余裕さえないので、外しちゃいます。これでようやく格納完了。
ちなみにケース側が1スロット分しか開放されてないので、DPポートが1つ潰れますがまぁいいでしょう。こんなデカいグラボは想定されてません。
リューターでケースを削ってもいいですが、元々トリプルディスプレイ環境の予定だったのでこのままいきます。
察しの良い方は気づいていると思いますが、このグラボ、前述の通りRTX4060でして……。TDP115Wなので、補助電源あるんすよね。
補助電源ふさがっとるが?
なんならパネルと補助電源が接触して傷だらけになってますね。
そんなこともあろうかと、U字のアダプタを買っておきました。もちろんU字アダプタさえ入る余地ないので、このマスキングの形でフロントパネルに穴空けて、補助電源のU字アダプタはフロントパネルを貫通させます。
マスキング完了! ということでフロントパネルをブチ抜いてきます。
無事にU字アダプタをフロントパネル外に逃がせました。ついでにフロントパネル自体がGPUステーとして…機能しないこともないですが、コネクタに負担掛けるのは危険なので、GPUサポートは別途導入します。ブラケット外してるので、どこも固定されてないんですよね。
疲労困憊です。正直フロントパネルの加工はあるだろうなあと想像していたので、DIYする気は最初からありました。
フロントパネルの穴はもっときれいにしようかと思いましたが、糸ノコで切り出して、微調整でヤスって、という工程で90分以上かかってますからね。
画像でちょっとグチャっとなってるのは保護フィルムなので、剥がせばきれい……なはず。だといいな。
とりあえず補助電源が確保できたので後は配線だけ!
パネルをすべて取っ払って、電源を搭載。
CPU電源やATX電源、最初はマザー裏を通して…と思ったんですが、マージンがなさすぎるし、ケーブルの根本付近の柔軟性が足らず、無理に詰めると発火の未来が見えたので、大人しく表からいい感じに設置。
ケーブル設置してからグラボを載せて、ケーブルを心持ち見えないところに押しやります。配線はこのくらいが限界っすね……。
小さすぎて工夫の余地もない。ケーブルも短すぎる。
延長して裏配線とかも考えましたが、そんな空間的余裕はない。
配線前ですが全容はこんな感じ。空間が少なすぎる。グラボの吸気、ほぼ窒息してる上にPSUの熱気そのまま吸い込むんじゃ? とかもう気にする余裕はない。
あとは久しぶりにトップフローのCPUクーラー使うので、TDP65Wとはいえ熱周りは超不安ですね。ファンも92mmだし。
颯爽と電源入れてOSインストールしようと思ったら、
電源プラグ入らん。
さっきグラボを載せるために長いネジで縦にケースを延伸し、本来電源の収まる部分にGPUを入れたため、本来の想定と違うところに電源があるので…まぁそうなるよね。
ということでマスキングしてケースぶった切ったった。
ようやく起動できる……
なんか動いたのでOS入れていきます。
SteamOSとかいうの入れようかと一瞬思ったんですが、普段使いPCなので流石にWindowsにしました。
SteamOSは普通にLinuxベースのカスタムOSなので、自作PCに入れるならHoloISOとかのほうがいいらしいです。
Windowsがサブスク制になったらRudraは破産するので、そのときはHoloISOを入れようと思います。
インストール中に保護フィルム剥がしておきます。
最終形態はこんな感じ。
えっっっぐ。
ケースが透明度100%なので雑な配線もよく見えます。が、それすらファッションに昇華してる感じします。
ちなみにEPS電源がファンの上を縦断してるのすごい気になると思いますが、これでもパッツンパッツンのギリギリの長さなんで許してください。これ以上無理。
スマホと比べてもこのサイズ感。サイドパネル基準で言えば大体iPad Pro 12.9インチと同じサイズです。
せっかくARGB端子あるのに(それ優先でマザー調達したのに)使うところなかったな…と思ったのですが、電飾する場所さえない。
AliExpressを彷徨っていたところ、マザーボード裏に設置するLEDパネルとやらがあったので後ほど組み込みます。最終的にはビカビカにしますよ。
OSインストールも終わったので、セットアップ。
ドライバやら常用アプリやらを入れてWindowsUpdateも終わったので、まぁまずはFFXVベンチでも眺めますか。
がしかし、親の声より聞いたシドニーの「オーライ、ストップ!」のあたりでPCが落ちました。PCはストップせんでいい。
レガリア(車)だけじゃなくてPCもストップした原因ですが、この時点ではRudraは熱暴走に目をつけていました。実際HW Monitorの数値は瞬間湯沸かし器のように一瞬で100度近くまで上がっていき、直後にブラックアウトしたためです。
Zen2のCPU触ったことある方ならお察しだったのかもしれません。Rudraは初AMDのCPUだったので、ちょっと見通しが甘かったようです。
LGA1700のi3、i5の感覚だとケースファンなしで起動までできるのでちょっとなめてました。
ケースファンが取り付けられない以上はCPUクーラーの換装と設定でどうにかするしかない!
ということで、とりあえずCPUクーラーを買ってきました。
ケースの関係で超低身長のトップフローしか入らないので、選定は慎重に…ということで、あてがってみて問題ないのを確認。
CPUクーラーの取説を眺めてみると、純正プラフレームを外してポン付けみたいです。
元々純正フレームは外してあるのですが、マザー裏のバックプレートも付け替えたので、つまりマザー裏へのアクセス必至。
あ~~これめんどいやつだ~~と思いましたが、このケースは裏からスペーサーごと外せばいいだけと気づきました。狭いけどアクセスは最高なんだよなあ。
ということで色々やって、なんとかCPUクーラー取り付け完了。
92mmファンから120mmファンへサイズアップ。92mmファンで2000rpm以上回るとうるさかったので、これでちょっとノイズ低減にも期待。
どうでもいいですが、この手のCPUクーラー付属のL字のプラスドライバーとかが無限に増えていきますよね。またつまらぬドライバーが増えてしまった。
クーラーはせっかくなので光るやつにしました。当たり前だよなあ?
これでFFXVベンチが起動するか確認してみま……だめでした。
ということで次に疑ったのが電源。
この電源500Wなので、額面通りであれば、動くはずでした。でした。
計算上は、
・RTX4060:115W
・Ryzen 3700X:75W
・その他:30W(ざっくり)
なので、多めに見積もっても250W、瞬間的な最大風速でも300W程度だろうと思ってたのですが、電源をよく見ると80 Plus認証がありません。これかぁ……
解決しなかったので全て割愛しますが、
・CPUの低電圧化
・GPUの低電圧化
など、OS起動に影響が出ない範囲のギリギリを攻めながらカリッカリにチューンしましたがやっぱり高負荷時に電源が落ちる現象は解消しませんでした。
ちなみに低電圧化したあと、FFXVは無理だったので、動作確認でMinecraftを動かしてみました。
レイトレなしの10チャンク未満くらいならギリ動き、16~20チャンクまで増やして負荷掛けると落ちるので、電源容量で間違いなさそう。
ということで電源買い増し。人生でFlex ATXを2つも所有することになるとは……。
ていうかFlexATXたけえ。
SilverStoneの600WのFlex ATXを購入しました。ETA認証Platinumです。
プラグインではないのが大変残念ですが、背に腹は代えられません。
というわけで、組み込んでいた500W電源を取り外し。i7-6700K+H170のITX環境があるので、そっちで使います。
SilverStoneの600W電源を仮搭載してみて、FFXVベンチ完走できるか試してみます。
大勝利。完走しました。
ちなみに認証なし500W電源ではダメだと悟ってから認証あり600Wの電源を買い足すまで、文章で見れば改行1つ分しかありませんが、この期間、実際は9ヶ月くらい空いてます。ちょっと飽きてた
で半年以上もあれば色々妄想してしまうわけで、先のスクショの通りCPUを買い増ししちゃいました。
3700Xは8コアで22,000点(PassMark)で、
5600Xは6コアで22,000点(PassMark)です。
つまり5600Xの方はシングルが強力なわけです。
ゲームはシングルコア重視で、物によっては、多コアでもそのうちの4つくらいしか使い切ってない場合もあります。
ということは、同じパフォーマンスを出すのに、少コアでもパフォーマンスが出る5600Xのほうがワッパ(ワットパフォーマンス)が良いはず。世代も違うし。
というわけで、ワッパ改善による電源への負荷を少しでも下げるために、5600Xへ換装しました。
ちなみに認証なし500W電源でギリギリの動作だったマイクラで同じワールドを開き、落ちていた電源消費量を確認してみました。
マイクラにて、チャンク別でW数を比較してみました。
認証なし500Wでは、8チャンクで安定、12チャンクでなんとか動くくらい。16だとたまにガクつきやブラックアウトが発生し、24を超えると起動不可、という感じでした。
こちらは12チャンク。
GPU:54W
CPU:34W
20チャンク。
GPU:55W
CPU:35W
それぞれ1ワットずつしか増えてない………
面倒なので55チャンクまで上げます(ヤケクソ)。
55チャンク
GPU:61W
CPU:57W
他の諸々(ファン、メモリ、LED2つ)を30Wとして、多めに見積もって150Wくらいしか使ってないですね。
まぁ落ちたときは瞬間的に電源容量が跳ね上がった瞬間でしょうから、とりあえずもう一回FFXVベンチでシドニーを眺めます。
認証なしの電源ではこれ以上先に進めなかったので、この辺が耐えられる最大容量だと思われます。
GPU:115W
CPU:69W
という感じで、両方TDP頭打ちです。CPUに至ってはTDP65Wのところ、70W近く出てますね。
これ足して多めに見積もって230Wくらいでしょうか。
電源容量はシステム全部のW数を足して倍くらいが目安…とよく言われますが、なるほど、確かに。
500Wなので数字上は倍ありますが、12Vレールが不安定なためにGPUやCPUへの電圧が不足したとか、波形の揺らぎや、ノイズ、保護回路の弱さ、などが相俟ってシステム電圧が安定せずにWindowsを維持できずシャットダウン、という感じかもしれません。
認証のない電源は、公称W数の半分くらいまでしか耐えられない可能性がある、という結果になりました。まぁ、FlexATXをゲーム用途でぶん回すなってコトでしょうか。
もちろん個体差、メーカー差あるので、いち参考までに。
(メモリ・CPUのファン換装とマザー裏のLEDパネル搭載)
その後、2024年末に断捨離で不要になった物をじゃんぱらに売りに行った際、DDR4のTrident Z Neo(光る)が売ってたので、買取で得たお金をその場で落としていきました。
Trident Z Neoに換装して一発目の起動でいきなりコケて焦りましたが、差し直したら無事起動。
ここまできたらCPUクーラーのファンももっとかっちょいいの欲しいなあと思ってAmazonで適当にARGBファンを購入。前から使ってみたかったインフィニティミラーの120mmファンを購入して取り付けてみました。
ただ、このファンには軸ズレがあったため、最終的にThermalLightのインフィニティミラーのファンに換装。
CPUファン換装は、天板とサイドパネルを外せるので(てか全部のパネルが外せる)、めっちゃラクできました。
本当はLianLiのLCD搭載のARGBファンが良かったんですが、一基7000~9000円するのでちょっと勇気が足りず。
着せ替えできるのがCPUクーラーとメモリくらいしかないしファンは1基だけなので、奢ってあげてもいいかな…。M.2のSSDが8枚くらい余ってるので、それ売ったお金でそのうち買います。
CPUやメモリやらファンやらを換装したあとはOSが6時間に1回くらいフリーズするようになったので、Windowsをクリーンインストールし、今度こそ組み立て完了。クリーンインストール後は快調そのもの!
換装前にファストブートをオフにした記憶がないので多分それ
あとAliExpressからマザーボード裏につけるLEDパネルも届いたので装着。
CPUクーラー換装のときに気付いた通り、マザーボード外すのは裏側からスペーサー外すだけなのでラク。
ということで撮影タイムです。
完成図です。
超いい。
同じくスケルトンなアイテムたちを並べて撮影しました。
コントローラーはGameSirのT4 Kaleido、マウスはFREEWOLF A2とMAMBASNAKE * ATTACK SHARK X2 Pro、キーボードはYUNZII X71のクリスタルアイス軸。
……てかコレ、ケースファンないし(付ける場所ない)、穴だらけでホコリも防げないし、ただのお洒落ベンチマーク台じゃね?
あんだけ苦労しながら(苦節1年弱)組んだPCがただのベンチマーク台だったという事実に打ちひしがれつつ、仕上げに各種ゲームの動作などを確認して締めましょう。
べ、別に、マザーボード直で壁掛け設置するオープンフレームも組みたいと思ってたから概ね結果オーライだし。
オーライ…オーライといえばシドニー。ということでまずはFFXVベンチから適当にやっていきます。オーライのことシドニーって言うなよ!
室温は全部18度で、WQHDの60FPS環境です。
FFXV WQHD/最高設定 快適判定 7140点。
FHDまで落とすと、
とても快適判定。
PCは冷却性能が最底辺なので、発熱は如何ほどか記録し、平均FPSや温度をチェックしてみました。
設定:WQHD高品質
GPU使用率:100%
GPU温度 :80~90度
GPU電力 :100~118W(TDP115W)
CPU使用率:50~100%
CPU温度 :75度
CPU電力 ;60~70W
FPS :60~80FPS
設定:FHD高品質
GPU使用率:100%
GPU温度 :80~87度
GPU電力 :95~110W
CPU使用率:50~100%
CPU温度 :75度
CPU電力 ;60~70W
FPS :60~120FPS
WQHDとFHDでスコアはちょっと違うものの、60Hzモニターだと実際に動いている様子を見るとほとんど変わりないですね。
FHDだと100~120FPSくらい出ます。
WQHDだと瞬間的に45FPSくらいまで落ちるときもありますが、一瞬なのであまり気になりません。
Forza Horizon 5 のベンチマークモードは、走らせるときに自動でPCに最適な設定に変更されるので、判断された設定も併記しておきます。
解像度 :WQHD
レイトレ:高
画質設定:エクストリーム
GPU使用率:70~80%
GPU温度 :70度
GPU電力 :95~110W
CPU使用率:40~50%
CPU温度 :70度
CPU電力 ;50~55W
FPS :60FPS
設定は全部が最高にはならず、少し余裕ができるように設定されたようです。
SSAOクオリティー、リフレクション、SSR、レイトレーシングが最高設定のひとつ下ですね。
ベンチマークモードを抜け、ワールドへ。
R34で溝落とししつつ爆走してみても、60FPS張り付き余裕ですね。
普段遊んでいるゲーミングPCと遜色なく、GPUは80%、CPU40%くらいで安定しています。
まずはすべて最高の設定。
リザルトにある通りですが、フレームレートは60FPS安定せず。ただ下がっても45フレームくらいだったので、常にフレームレートをモニタリングしてなければ、目視ならあんまり気にならない程度でした。
ちょうどいいくらいの設定に落とした感じだと、こう。
すべての設定を「超高」から「高」に、レイトレーシングは「中」、フレーム生成をONに。
解像度 :WQHD
サンプリング解像度:50
DLSS :ON
フレーム生成:ON
レイトレ :中
画質 :高
解像度 :WQHD
レイトレ:高
画質設定:エクストリーム
GPU使用率:100%
GPU温度 :80度
GPU電力 :110~115W
CPU使用率:30~50%
CPU温度 :75度
CPU電力 ;50~55W
FPS :70FPS
これでフレームレートはほぼ安定して60FPS到達できます。フレーム生成ほんと仕事しすぎ。
最後にラスボスのサイバーパンク2077。ベンチマークのことサイバーパンク2077って言うのやめろて。
こちらはクイックプリセットを使って設定します。
レイトレーシング:ウルトラ(フレーム生成ON)
GPU使用率:100%
GPU温度 :85度
GPU電力 :110~115W
CPU使用率:40~60%
CPU温度 :67度
CPU電力 ;50~55W
FPS :45~70FPS
個人的には50FPS前後あればほとんど気にならないので、許容レベルですが、夏は無理そうです。
ちなみにフレーム生成とレイトレーシングを切ると、素で(DLSSは有)60FPS張り付きはいけます。
ゼンゼロ・スタレ・鳴潮とかは未プレイなので、インフィニティニキでゆるして。
ベンチマークやらは最大瞬間風速の計測なので、基本的に余裕のある数値が出ますが、このPCはケースファンすらない漢気仕様なので、継続パフォーマンスはどうかをインフィニティニキで検証してみました。(10時間連続動作*3回くらい)
一部のカットシーンや、その日のプレイ開始段階の花願町の人口集中マップでは瞬間的に45fpsほどまで落ち込むことがありましたが、一度読み込んでしまえばゲームを落とすまで基本的に60fps張り付きで快適でした。
休みの日にこのPCでインフィニティニキを10時間くらいやってましたが、流石にこのような超長時間のプレイだと最終的にGPUが90度くらいまで上昇し、ややパフォーマンスが下がり、重い場所で50~55fps程度を記録。
ここまで長時間プレイだと人間側のパフォーマンスもだいぶ下がってるので、普通に休み休みやればいいと思います。
基本的に7~80度でなら安定して60fpsです。
本体が穴だらけなので、ハンディファンを置いたりすればちょっとエアフローは発生させられそうです。
なお現状はエアフローの概念すら存在しないので、「改善」ではなく「発生」です。
にしてもUE5でレイトレONの最高画質なのに、このミドルPCでも60fpsいけるのやばい。最適化頑張ってくれたんでしょうか。
原神みたいに将来的にエリア開放で重くなる可能性はありますが…。
ということで負荷テストもクリアできたので、今回のPC自作は成功で幕引きとなりました。
最初の写真の日付が2024年の5月くらいで、記事もその頃に書き始めたので、書き足し(トラブル)が続いて、過去最長の記事となってしまいました。
撮影含めて執筆時間20時間くらい掛かったと思う。普通は分作にする分量ですからね…。
性能はPS5を超えつつも、Xbox Series Sと同じくらいのスリムサイズでまとまってて、見た目も最高なので大満足です。
デザインのためにフロントパネルにオーディオもUSBもないのが多少不便っちゃ不便ですが…
今回のPC作成に掛かった金額をまとめつつ、じゃんぱらのリンクを貼って終わっておきます。そういやローカルAI類の検証忘れてた
ケース:5,000円
CPU:14,980円
CPU2:16,980円
マザー:13,980円
メモリ:7,960円
マザー裏を照らすARGBパネル:3,200円
500W FlexATX電源:7,600円
600W FlexATX:24,480円(高すぎ)
CPUクーラー①:2,000円
CPUクーラー②:5,980円
ARGBファン①:1,500円
ARGBファン②:800円
U字コネクタ:1,200円
ネジ:200円(多分)
合計 :105,860円
無駄になったパーツを除くと、71,820円。めっっちゃ無駄にしとる…
じゃんぱらで探すならこの辺どうぞ。ITXマザーボードは貴重なので見かけ次第買おうね。
ITXマザーボード
Ryzen 7 3700X
Ryzen 5 5600X
RTX 4060(ロープロは2025/1/23現在はなさそう…)
DDR4-3200 メモリ