日本選手団が史上最多のメダルを獲得したロンドンオリンピックは閉幕しましたね。
開催期間中はTV観戦のため寝不足の方もいらっしゃると思います。

お久しぶりです、elmarです。
本当に暑い日が続きますね。
elmarもかなりぐったりしています。。
こんな時は仕事帰りのビールが最高にうまい時期であります。

MacOSX 10.8のインストールレポートを書こうと画策していましたが
前回のLogicsさんの記事の方が詳しくなりそうなのでネタにつまってしまい
ました。

とにかく、暑いので外に出たくありません。
カメラマンとしては失格ですが。。。
でもこれくらいの撮影はしてきました。
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東京ゲートブリッジ。
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この日も非常に暑くてボーッとしながら撮影してました。。

屋外での撮影であまりにも汗だくになったので今回はインドアでできることがいいなーと考えまして、久々にPlaystation3で遊んでみたいと思います。
家庭用ゲーム機といいますとelmarはSHARP ツインファミコン、セガサターン、初代プレイステーション、NEC PC-ENGINEなどなど、数々の機種を使ってきましたが、ここ数年はほとんどゲームしていません。
それでもクルマ好きのバイブルというかリファレンスとして「GranTurismo」シリーズだけは追いかけていました。
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「GranTurismo5」がPlaystation3用で発売されたときにためらう事無くゲームとセットになった「RacingPack」をゲットしてかなり遊びました。
それから約2年、わが家のPlayStation3はブルーレイディスクプレーヤーとして稼動するくらいになっていました。

ちなみにじゃんぱらでのPlayStation3の在庫はこちらをご覧ください。

以前の記事に書いたようにAVアンプを更新していたのですが接続がHDMI化されています。
HDMIは従来の光/同軸のS/PDIF(デジタル音声出力端子)より広い帯域に対応しているのですよね。Dolby-HDやDTS-HDマスターオーディオなど多種のオーディオフォーマットとともに映像信号も一本で伝送するので当然といえば当然。
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今年、公開された「宇宙戦艦ヤマト2199」のブルーレイを観ていて音の良さに
ハッとしました。
実はブレーレイ版はリニアPCMで記録されていてかなりこだわって作られている
ようです。
(初代「ヤマト」劇場公開時には映画館の前で徹夜した記憶あり。)

そこで思いつきました!
「PlayStation3」(以下、PS3)をオーディオ機器として使ってみよう!

CD(コンパクトディスク)に記録されているものは44.1KHzでサンプリング
されています。
PS3のPCM出力は通常で48KHz。
オプション設定でさらにアップサンプリングが可能です。

この「サンプリング周波数」とはアナログ信号の波形をデジタル変換する際の
分解能です。
簡単にいえばより大きな周波数でデジタル変換したほうがオリジナルのアナログ波形に近づくわけです。
最近のネットワークオーディオやDVD-VIDEO,Blu-rayDISCに入っている音声はより高音質なものになっていますね。
CDの規格は1980年代に決められたものですので現在ではいささか見劣りがするのは仕方ないかもしれません。

それではPS3の設定を変更してみましょう。
システムソフトウェア バージョン3.00以降に追加された機能ですので必要に応じてアップデートをお願いしますね。

以下はメーカーサイトから転載
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アップサンプリング出力の設定方法
1. (設定)>[サウンド設定]>[音声出力設定]で、[Linear PCM 2ch 88.2kHz]または[Linear PCM 2ch 176.4kHz]を選ぶ。

2. (設定)>[ミュージック設定]>[出力周波数]で、[44.1/88.2/176.4 kHz]を選ぶ。
お使いのオーディオ機器に合わせて88.2 kHz、176.4 kHzのいずれかの周波数で音声がアップサンプリング出力されます。

3. 必要に応じて、(設定)>[ミュージック設定]>[ビットマッピング]で、好みの設定を選ぶ。
ビットマッピングの設定を組み合わせることで、さらに音質を調整できます。

[出力周波数]を[44.1/88.2/176.4kHz]に設定すると、音楽の再生中に(フォト)や(インターネットブラウザー)など、他の機能を同時に楽しむことはできません。
他の機能を同時に使うときは、設定を[48kHz]に変更してください。
再生品質は、再生するコンテンツや、オーディオ機器の再生環境によって異なります。
ーーーー

つまり、CDの2倍、4倍のサンプリング周波数になるわけです
注)接続するアンプやTVによっては対応していない場合がありますのでご注意ください。
アップサンプリングのマッピングは3種類あって好みにあわせて選べます。
また「音声同時出力」をONにすると48KHzの出力となるようなのでご注意ください。

それでは実際に設定してみましょう!
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まずは「ミュージック設定」を変更します。
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次にサンプリング周波数を選択します。
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ビットマッピングを選択します。
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サウンド設定も行います。
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同時出力設定を「切」にします。
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アンプ側が対応していれば172kHzで受け取れているはずです。

さて、これで準備は整いました。
早速試聴
接続はこのようになっています。
PS3-HDMI-AVアンプ(ONKYO TX-SA608)-Line-パワーアンプ(Mcintosh MC7270)-スピーカー(JBL S3500)
再生方法はまず通常の48KHz出力で一回聴いてから172kHzに切り替えて試聴しています。

まずはこれからいってみましょう!

●Peter Gabriel「So」
このアルバムが発売された当時(1986年)に購入したもので最近のリマスター音源ではありません。
PS3でリマスターしちゃおうって魂胆でございます。
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2曲目の「SLEDGE HAMMER」、3曲目の「Dont Give UP」を聴きます。
「SLEDGE HAMMER」の冒頭には尺八(?)の音が入っているのですが某番組で使用されてますね(実食!)
PVも非常に評価が高く、MTV世代には懐かしい曲なのです。
「Dont Give Up」はKate Bushとのデュエット曲。彼女の歌声の美しさは筆舌に尽くしがたいところがあります。
ベースラインが長年聴いてきた印象以上にキレイに聴こえてきます。
試聴機材をご覧になってお分かりになるかたもいらっしゃると思いますがスピーカーがホーンを使用したどちらか
といえば音場よりも音像型のものなのですが、アップサンプリングして情報量が多くなったせいかボーカルと演奏の
奥行きが拡がった印象を受けます。

●山中千尋 「Because」
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ビートルズナンバーを彼女なりの解釈で演奏した最新盤。ピアノ、ベース、ドラムスの構成で聴かせます。(単に彼女のファンなだけかも)
8曲目の「You Mother Should Know」を聴きます。
印象的なメロディーラインを軸に走り回る感じで演奏が展開していきます。
通常サンプリングと比較するとやはり音の定位がはっきりして演奏者が見えるような錯覚を覚えます。

●U2 「WAR」
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いわずとしれたU2の名盤。アメリカ進出前のアイルランドのロックバンドの「熱」を感じる事ができます。
用意したCDは1983年生産の日本盤です。
1曲目の「SUNDAY BLOODY SUNDAY」と3曲目「NEW YEAR’S DAY」を聴きます。
どちらも大好きな曲でiPodのドライブ用プレイリストには必ず入っています。
特にこのCDで顕著だったのが左右奥行きともに音の広がりです。ある意味でちょっとキレイになりすぎてしまう印象は
ありますがドラムのアタック音やギターのカッティングの鋭さは標準と比較すると一聴して分かります。

クラシックからも何枚か聴いてみましょう。
●マーラー交響曲第四番 エリアフ・インバル指揮 フランクフルト放送交響楽団 33C37-7952
2012081714
CDプレーヤーが普及し始めた1983年頃、録音手法はマルチマイク(複数のマイク)で余す所なく録音する事が多く
確かにはっきり聴こえるため、人気もありました。しかし、実際にホールで聴く音楽とは隔たりがあります。
音響メーカー「DENON」(当時はデンオンと読みました)は一部の作品に「ワンポイントステレオ録音」を導入し
自然な音場を再現するシリーズを発表します。2本のマイクだけでオーケストラ全体をとらえるのはデジタル録音の
ノイズフロアの低さが重要だったのだろうと思われます。

特にこのインバルのマーラー全集はデジタル録音ならではのクリアさと奥行きの深さが受け入れられて大ヒットした
と記憶しています。

このディスクでも音場の見通しの良さは深くて左右のスピーカー間にオーケストラが描き出されるように聴こえます。
とても30年近く前の録音とは思えません。
中型くらいのスピーカーをしっかりしたスタンドに設置して左右にゆったりスペースをとってセッティングして聴いてみたいですね。

●ファリャ 三角帽子 エルネスト・アンセルメ指揮 スイス・ロマンド管弦楽団 テレサ・ベルガンサ(ソプラノ)
2012081715
伝説的な英DECCA1961年のステレオ録音の2000年リマスター盤です。
冒頭の男声のかけ声がものすごくリアル。そのあとソプラノが入ってきますがその対比が実にすばらしい。
通常の48KHzでの再生ではソプラノの声の張りが少しこじんまりした感じなのですがアップサンプリングすることによりホールの奥行きや
高さまでも感じ取れるような気がします。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

今回はあえてCD黎明期のものや録音の古いものを主に用意して聴いてみました。
技術的には当時の技術では限界があったでしょう。しかし演奏者やエンジニアはよりよいものを作ろうと懸命に努力していたはずです。
現代のようにコンピューター上ですべて完結してしまう時代ではなく企画だけではなく実行する力が音楽に携わるものにはあったはずです。
ヴァーチャルもいいですが「人」がいなければヴァーチャルもないことを先人が教えてくれているように感じました。

なお、試聴結果はすべてelmarの主観に基づいていますので悪しからずご了承ください。

実は取り上げたディスクのうちいくつかはアナログレコードも持っていたりするので聴き比べも非常に楽しいです。
どちらがよかったかどうかは ヒ ミ ツ !

暑い日が続きますが皆さま、お体に気をつけてください。
以上、elmarがお送りしました。