2022年、イヤホン豊作すぎてつらい。
と思ったんですが、多分毎年言ってる気がする。Rudraです。
今回は、ワイヤレスイヤホン界のノイズキャンセル自慢3トップを連れてきました。

Rudraは頭がいいので、とりあえず買ってから要らないやつを売る作戦に出ました。

エントリーNo.1AirPods Pro 2世代(以下、AirPods Pro

エントリーNo.2Bose QuietComfort earbuds II(以下、Earbuds II

エントリーNo.3SONY WF-1000XM4(以下1000XM4

この3機種で音質とノイズキャンセリング性能を比較していきます。

なお、音源はすべてAppleMusicの「高音質(AAC/256kbps)」での視聴です。

視聴機はiPad mini 6を用意しました。

LDAC対応のGalaxy Z Fold 3さんにもスタンバイはしてもらっていましたが、今回LDAC対応なのは1000XM4のみですので、BluetoothコーデックはAACで勝負します。

視聴曲①:祝福 / YOASOBI

視聴曲②:Caffeine / 秋山黄色

視聴曲③:Two of a Kind  / Lúnasa

視聴曲④:エンカウント(feat.笹川真生) / 怜

視聴曲⑤:Five More Hours  / Deorro x Chris Brown

視聴曲⑥:Last Smile / LOVE PSYCHEDELICO

視聴曲⑦:Manhattan / Eric Johnson

視聴曲⑧:Maps / Maroon 5

視聴曲⑨:Bad Boy Good Man [feat.Henrik Wager] / Tape Five

AirPods Pro 2世代


※イヤーピースは [AZLA SednaEarfit Crystal for AirPods Pro] に交換済み

今回の機種の中では、女性ボーカル曲に向きます。
最近のJ-POPでよくある、マリンバ・鉄琴・シロフォンやピアノのオブリガート(ここでは、所謂裏メロを指しています)が若干女性ボーカルにマスクされる場面もあります。
逆にいえばボーカルが活躍できる音づくりとも言えます。
全音域を通しての音の分離感に乏しい代わりに、何も考えずゆったりと聴く時には最適です。

ただ、1000XM4と比べると若干男性ボーカルは周辺音に埋もれることがあり、女性ボーカルの時よりは遠ざかった感じで聞こえます。
基本的にはオールジャンルで使える素性です。

ここからは今回の評価外ですが、Apple製品と組み合わせた際の空間オーディオでの音圧と空間を評価に加味すると、他のイヤホンへと化けます。
音の分離感も向上し、低音の質も上がるのですが、逆に普段の音に慣れているとクリアさに欠けたノイジーな音が聞こえる場合もあります。

ドルビーアトモスで聴くオーディオの感覚が好きじゃないRudraはあんまり音楽鑑賞では使いませんが、たまに使うと面白いですね。
好きな人はめちゃくちゃハマる音だと思います。

空間オーディオは一長一短ですが、ただの飛び道具と一蹴できない体験ができます。

WF-1000XM4

この三機種の中ではもっとも癖の少ない音で、AirPods Proよりは低音と中高音の主張が目立ち、加えて音場は左右にやや広く感じます。
中高音の張り出し具合はほどほどに良い感じですが、AirPods Proと比べるとボーカル以外の音の主張が激しめ。
全部の音が良く鳴らされていて、例えば曲中のピアノだけを集中して聴きたい! というハードルも超えていけます。

男性ボーカル曲はAirPods Proよりも得意ですが、女性ボーカル曲も良く鳴らします。
AirPods Proより低音が豊富なためか、なめらかに聴こえます。
チェロやウッドベースのような音もAirPods Proより良く響くので、③で挙げたようなアイリッシュ音楽や、⑨のようなスウィングな音楽とも良く合います。

ここまで言っておいてなんですが、音の傾向はAirPods Proと似通う部分が多いので、AndroidユーザーかiPhoneユーザーかで決め打ってしまってもいいかもしれません。
低音の豊富さが欲しいなら間違いなく1000XM4です。
ほかにも、コンパニオンアプリでの音域ごとのイコライザ調整ができるので、自分好みにしたいならiPhoneユーザーでも大いに有りです。
ちなみに視聴中はOffでしたが、Rudraはこんな感じのをオススメしておきます。

Bose QuietComfort Earbuds II

まず特筆すべき点は、中音のクリアさ、分離感、豊かな低音。
特に、ボーカルがするっと他の音の塊から抜けて目の前に届いてくるのが面白いです。


左右への空間は普通ですが、面白いのが曲によって上下と前後の概念を感じるところです。
①のようなPOPSが頭の中で音が鳴っているようなイメージだと、ボーカルが前方斜め上、おでこのあたりにピタッと定位しています。
他の楽器は斜め後方や左右、下方を支えており、有線イヤホンでもなかなか見かけない雰囲気の音です。

AirPods Proからの買い換えだと、(悪く言うと)違和感が有りそうです。
逆に言えば、今まで聴いていた曲が全く違う顔を見せてくるので、新鮮な気持ちでライブラリを聞き返せます。
慣れたら「これ以外で聴く気しないわ…」となれそうなイヤホンになりそうなんですが、AirPods Proと交互に使ってる現状だと、まだ耳のエージングの方が進んでいません。

バスドラの重低音のキレと豊富な音圧からBoseサウンドの片鱗をひしひしと感じさせます。
曲によっては、中低音でバシッと小気味よく鳴るスネアやタムのキレが、AirPods Proや1000XM4より軽く聴こえてしまうことがちょこちょこあります。

 

ノイズキャンセル
室内におけるノイズキャンセリングの性能の比較です。結論から言うと、後述の問題さえなければEarbuds IIが最も良いです。

室内でのキャンセリング能力の実力を図るために、自室環境を整えて(?)いきます。

デスクトップPCのファンを全開で回すためにゲームを起動。ついでに、ゲーム音をスピーカーから小さめに流しています。

扇風機とエアコンを最大風量でつけながら(さむい)、そこそこ強めでキーボードをタイピングしていきます。
メカニカルキーが苦手なRudraの手持ちでは、一番タイピング音がうるさいのはiPadのMagicKeyboardだったので、今回はこれで頑張ります。

AirPods Pro 2世代

黒いメッシュの部分がマイクになっています。

タイピング音は結構軽減されていますがゲーム音のシャカシャカ音はわずかに聴こえてきます。

空調やファンの音はかなり軽減され、「ブーン」という低音〜中高音はほぼ聴こえず。エアコンの「サー」という高音のノイズは少し残りました。

WF-1000XM4

唯一無二の存在感を醸すドーナツ状のリング部分がフォワードマイクです。

タイピング音はAirPods Proとほぼ同等か、やや劣る程度までキャンセリングしています。

が、ゲーム音がそこそこすり抜けて聴こえてくるのと、扇風機特有の「ブーン」という音も隠し切れていませんでした。エアコンの「サー」音は、他の音に紛れて聴こえにくいのかキャンセリング出来ているのか特定できませんでしたが、少なくともAirPods Proと比べると全体的に環境音がすり抜けてきています。

Bose QuietComfort Earbuds II

Earbuds II は開口部が5箇所もありますが、どれがマイクかは不明です。今見えているのはおそらくマイクと気圧調整用の穴と思われます。

室内においてのキャンセリング力が圧倒的にすごかったのはBose。

前述の2機種で最もうるさかった環境音は、タイピング音 > ゲーム音 > ファンや空調 でしたが、まずBoseはタイピング音が聴こえず。当然ゲーム音も聴こえていません。

ここまで言及しませんでしたが、実はEarbuds IIは無音の時に雨音のようなホワイトノイズが乗るので、空調も消えてるはずですが、わずかに「サー」音は聴こえています。

室内でのチェックはこの機種が最後だったので、装着したまま各機器の電源を順番に落としましたが、ずっと「サー」音は残ったのでやはり本体のノイズですね。

各機器を全て切ったあとはタイピング以外無音ですが、正直イヤホンのホワイトノイズの方がうるさいので、外したら「うわっ部屋めっちゃ静かじゃん」となりました。

ホワイトノイズですべてが水泡に帰してる感があるので、アップデートでこれさえ改善してくれれば……と切に願います。

室内でのノイズキャンセリング評価
Earbuds II > AirPods Pro > 1000XM4

というわけで室内でのノイズキャンセリングのチェックを終え、うるさそうな所へ繰り出していきましょう。
(このあとめちゃくちゃ節電した)

室外でのノイズキャンセリング性能

ロケーションはこちら。

目の前に見えている高架は電車の路線です。このすぐ向こう側は高速道路と幹線道路があり、絶え間なく車が通るので結構な騒音です。

前述の室内テストでおおむね結果が出たので、さくっと結果発表。

Earbuds II ≧ AirPods Pro > 1000XM4

1000XM4は2台には明らかに劣ると感じますが、この2台はどちらもかなり頑張っています。

至近距離での車の走行音はAirPods Proのほうがキャンセリングできていますが、最も音量の大きい電車走行音はEarbuds IIのほうがキャンセリングできていました。

2021年、ノイズキャンセリングで最も優秀なのは1000XM4かAirPods Pro(1世代)か…と論争されていたイメージです。
なので1000XM4も健闘するかと思いきや、1年で王座陥落するとは……かがくのちからってすげー!

ノイズキャンセリングに関してはそれぞれに順位を付けていますが、正直Earbuds IIとAirPods Proではかなりいい勝負をしていて、じっくり聴き比べて初めてわかる程度の差しかありませんでした。

というわけでお送りしてきました三者比較レビューも総評にうつっていきます。

音質、ノイズキャンセル以外の付加価値を含めて評価するなら間違いなくAirPods Pro一強です。
特にApple製品との連携は最強で、iPhoneで再生中にiPadで別の何か(動画でも音楽でも)を再生すると、勝手に切り替わるのは使い勝手良すぎですし、AppleMusicユーザーなら空間オーディオも楽しめます。
また、外音取り込みモード(アンビエント)は他の機種を歯牙にもかけないほど自然で、最も優秀です。
こういう面も含めると、普段使いでは最もストレスレスです。音質も聞き疲れしないナチュラルな傾向なこともあり、ただのオーディオ機器ではなく生活の一部に馴染むガジェットです。

音質面ではLDACコーデックも使えて、コンパニオンアプリでイコライザーの設定が豊富なWF-1000XM4も捨てがたいです。
音質面以外ではスピーク・トゥ・チャット機能が便利です。自分の声をアプリに登録しておくことで、コンビニの会計などで声を発したときに自動で外音取り込みモードに切り替わるという、文字通り会話のための機能です。
そして、待望だったかもしれないマルチポイント接続に今冬(2022年)のアップデートで対応するみたいですよ。これは嬉しいですね!

そして満を持して? 3年越しに新モデルが発売されたEarbuds IIですが、こちらは前述のレビュー通り高音質と強力なノイズキャンセリングを引っ提げて登場。
期待を裏切らない出来でしたが、ホワイトノイズだけがとても残念です。
イコライザは低音・中音・高音を上げ下げする程度の簡素なものしかないです。
玄人には細かく調整できないのが残念かもしれませんが、ライトユーザーにとっては「迷いにくい」「弄りすぎて破綻したりしにくい」というメリットがあります。
ライトユーザーが3万円超えのEarbuds IIを選ぶかというとちょっと知らないですが、割と適当なRudraにはこれくらいがちょうど良かったりします。
そして、相変わらずBoseは装着感が最高です。
Boseのイヤホンを最後に使ったのは10年くらい前のIE2ですが、イヤーチップだけでなくウィングも付け替え可能です。

というわけで、WF-1000XM4や、もう使わなくなりそうなイヤホンもまとめてじゃんぱらに売りに出しにいこうかと思います。

ちなみに写ってるAirPods Proは1世代ですよ。

売ったお金でイヤホン買うぞ~

今日現在(2022/11/25)ですと、Bose QC Earbuds IIもAirPods Pro 2世代もWF-1000XM4も在庫は潤沢にご用意あります。

新品で買うよりだいぶお安くなってますよ!

AirPods Pro 2世代の在庫を探す

WF-1000XM4の在庫を探す

Bose QuietComfort Earbuds IIの在庫を探す

買取はこちらからこちらからご自分のイヤホン名を検索していただくと買取金額が知れますよ。
マニアックなイヤホンだと金額が出てこないかもしれませんが、その時は店舗へご連絡ください!