今年の梅雨は雨がよく降りますね。

なかなか撮影に出かけられず恨めしげに雨雲を見上げるelmarです。

さて、今回のお題は【広角レンズ】です。

ざっくりといえば広角レンズとは標準レンズより広い範囲を写せるレンズです。

そして近くのものは大きく、遠くのものは小さく写る遠近感が広角になればなるほど誇張されていきます。

標準レンズは対象の印象的な部分を切り取るというか掬い取る用途に使いますからどんな被写体でも撮影ができます。

ただし、風景や建築物の全体を収めたり迫力ある描写よりは特徴のある部分を抜き出した落ち着いた描写が得意です。

広角レンズは広い範囲が一枚に写しこめますからその場の状況をまとめて描写する事ができます。

iPhoneをはじめとするスマートフォンに搭載されているカメラはほとんどの場合、広角28mmレンズ相当の画角です。

オールドレンズが好きなelmarはどうしても標準レンズの出番が多いのですが今回は超広角ズームレンズを使って広角レンズの使いこなしを書いてみます。

今回使用したレンズ

Canon EF 16-35mm F4 L IS USM

フルサイズ対応のズームレンズです。

カメラはCanon EOS RPコントロールマウントアダプターを介して撮影しています。

対角線での画角はメーカーサイトの仕様表によると108度~63度ですがいまいちピンとこないですよね。

画角は写しこめる範囲の事で下図のように焦点距離とセンサーサイズによって変わります。

焦点距離による画角の変化

フルサイズでの各焦点距離における画角は以下の通りです。

20mm:94度

24mm:84度

28mm:75度

35mm:63度

50mm:46度

85mm:28度30分

人間の視野は注視すると狭く、見まわそうとすると広くなりますから一概には言えませんが対象を見つめた時が50度前後、広くみると120度前後になるといわれています。

確かに180度以上に相当する真横や後ろは見にくいですね。

それでは同じ場所から撮影した作例をご覧ください。

EF 16-35mm F4 L IS USM (16mm)

16mmに設定した時の画角は108度でほぼ見える範囲が写るといったイメージ。

この画角になると自分の足を写してしまう事もあるのでアングルには注意ですね。

EF 16-35mm F4 L IS USM (24mm)

24mm付近で撮影。

これでもかなりの広角に相当します。

EF 16-35mm F4 L IS USM (28mm)

こちらは28mmで撮影。
一般的なスマートフォンとほぼ同じ画角に相当しています。

 

・パースペクティブを使いこなそう

 

広角のレンズになればなるほどパースペクティブ=遠近感の誇張が目立ってきます。

ビルなどを下から見上げて撮影すると上すぼまりになっていきます。

EF 16-35mm F4 L IS USM (16mm)

これは建築写真や記録写真としては問題ですが上手く生かせば迫力も生まれてきます。

 

非現実的な雰囲気もでてきますのでむしろ積極的に使っていきましょう。

EF 16-35mm F4 L IS USM (16mm)

壁の高さと空の青さの対比をイメージしてちょっと見上げるアングルから。

左側の壁が立ちはだかるような印象を与え、斜めになっている事で不安定な感覚もします。

EF 16-35mm F4 L IS USM (16mm)

こちらはカメラの水準器を使って水平、垂直を合わせて撮影。

上のカットと比べると安定した感じがして奥行が更に際立ちます。

 

EF 16-35mm F4 L IS USM (16mm)

あまり意識せずに撮影すると縦線がナナメになってしまいます。

画角が広いので思わぬものが写りこむ事もあります。

何枚かアングルを変えて撮影しておくとよいでしょう。

EF 16-35mm F4 L IS USM (16mm)

水平・垂直を合わせて階段がまっすぐになるよう撮影。

あまり広角感は出ないですが実際はかなり広い範囲が写りこんでいます。

このレンズは淡々とよく写る印象があります。

EF 16-35mm F4 L IS USM (16mm)

広角レンズは写りこむ情報量が多いので画面構成に気を使って隙のない構図を意識したいですね。

EF 16-35mm F4 L IS USM (16mm)

建物を撮影する際、角度をつけるとこのように手前が大きく、遠くが小さく写りパースペクティブが誇張されます。

このカットは意図的に撮影していますがあまり感じさせずにするのがコツですね。

EF 16-35mm F4 L IS USM (24mm)

24mm前後でオブジェを撮影しています。

これくらいの焦点距離だとパースペクティブの誇張も落ち着いてきます。

見下ろすとパースがつきすぎてしまうので対象と同じ視点になるよう体を低くして構図を決めています。

・被写界深度を使いこなそう

 

広角になればなるほど被写界深度=ピントの合う範囲が深くなります。

これを利用してたとえば20mmレンズならAVモードでF8に設定してマニュアルフォーカスで2mにしておけば手前から奥までほぼ全画面にピントがきます。

この場合はISOオートに設定しておくとシャッター速度が遅くなって発生するブレを防ぐことができます。

EF 16-35mm F4 L IS USM (16mm)

画面全体にピントが来るよう絞って撮影しています。

蒸気機関車は黒塗りの場合が多く、そのまま撮影すると露出オーバーになる場合があります。

-2/3から-1EVほどマイナス補正を行っておくとよいでしょう。

被写体に近寄って撮影するとマクロレンズとは違った印象の写真を作れます。

このレンズの最短撮影距離はズーム全域で0.28mなのでメインの被写体にグーンと近寄って撮影ができます。

EF 16-35mm F4 L IS USM (16mm)

標準や望遠のように背景をボカして整理するのではなく状況を説明しつつ被写体を浮き立たせる事ができます。

EF 16-35mm F4 L IS USM (16mm)

都会の真ん中で咲き乱れるサボテン(?)の花。

近づいても絞り込んで撮影すれば背景もきっちり写しこめます。

EF 16-35mm F4 L IS USM (16mm)

色づいた紫陽花縦位置で撮影して量感を演出してみました。

絞りは開放付近で最短距離での撮影のせいか周辺の画質が甘くなっていますが、画面中央の解像度はシャープです。

EF 16-35mm F4 L IS USM (16mm)

このような撮影の場合、注意したいのは近接した際にレンズ前面から被写体までの距離が非常に近くなる点です。

保護フィルターは必ず取り付けて事故に備えておきましょう。

 

・レンズ補正を使ってみよう

 

各カメラメーカーは純正レンズのレンズ補正データを用意しておりカメラと連携して働くようにできています。

EF 16-35mm F4 L IS USM (16mm) 「レンズ補正」ON

EOS RPの場合、標準でレンズ補正はONになっています。
画像がタル型やコマ型に歪む歪曲収差や画面の四隅が段々と暗くなってしまう周辺光量低下を効果的に改善してくれます。

EF 16-35mm F4 L IS USM (16mm) 「レンズ補正」OFF

同じカットでもこれくらい違ってきます。
一般的には常時ONですがRAW+JPEGで撮影しておけばRAWデータに対して後から変更する事も可能です。

・現像ソフトで差をつけよう!

各メーカーから配布されている画像処理ソフトウェアやAdobe Lightroomなどの編集ソフトを用いればスムースに作業ができます。

EF 16-35mm F4 L IS USM (16mm) Adobe Lightroomにてモノクロ変換

ストレートにモノクロ変換すると手前の橋が暗くなりつぶれかけてしまいます。
ハイライトを抑え、シャドウを持ち上げて全体のバランスを整えています。
自家現像、焼き付けを行っていたので2号印画紙にプリントするイメージでレタッチしています。

EF 16-35mm F4 L IS USM (16mm) Adobe Lightroomにてモノクロ変換

首都高・小菅ジャンクション付近。
まるで迷路のような高速道路の連結部分をシンメトリカルに配置しました。
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P.S.

macOS 10.15 Catalinaのパブリックベータを試してみて自分のMacbookがiPadをサブディスプレイとして使える「Sidecar」に対応していない事に気づき愕然としているelmarがお送りしました。