2022年はリアルで開催される予定だったCP+2022もオンライン開催となりやや意気消沈しているelmarです。
こんな時はふと、目に入ったレンズを買ってしまいがちです。(わたしだけ?)
今回、購入したレンズはこちら【銘匠光学 TTArtisan 23mm f/1.4 C Nikon Zマウント】
レンズとしてはマニュアルフォーカス、マニュアル絞りのシンプルな構成でミラーレス一眼向けの設計が特徴。
Nikon Z fcに装着するとこんな感じ。
銘匠光学 TTartisan のレンズについては過去にも何回か取り上げています。
TT Artisan 35mmf/1.4 C
驚異のコストパフォーマンス!【TTArtisan 35mm/f1.4 C】レビュー
TT Aritisan 17mm f/1.4 C
それでは本レンズの仕様から見てみましょう。
主な仕様
焦点距離 | 23mm(35mm換算 35mm) |
最短撮影距離 | 0.2m~∞ |
フィルター径 | 43mm |
重量 | 225-250g |
絞り | F1.4 (F1.4~F4まではハーフストップあり) |
絞り羽根 | 10枚 |
対応マウント | ソニーE,キヤノンEF-M,ニコンZ,ライカL(バヨネット) |
マイクロフォーサーズ |
そして、何より価格が圧倒的に安い事が素晴らしいです。
量販店やネットショップで約15,000円で購入が可能
実はこのレンズは2021年に発売開始されているのですが2022年2月に新色[ブラックXシルバー]が追加されています。
この仕上げは往年の名レンズを彷彿とさせる、いわゆるゼブラ仕様でオールドレンズ好きにはたまらない外観なのです。
手持ちのレンズだとMeyer-optikのOreston 50mm F1.8がこの仕上げです。
装着しているカメラはPENTACON PRACTICA LTLでMade in GDRつまり、旧東ドイツ製です。
第二次世界大戦後、1990年までは東西に分断されたドイツが存在していてスマートで高性能な西側のカメラと無骨で基本性能のみといった東側のカメラを製造していた印象が強かったように思います。
このゼブラ仕様のレンズはCarl Zeiss Jena フレクトゴン20mmなどでも使われており当時の東欧諸国ではよく見られた外観でした。
Nikon Z fcに装着するとこんな感じで素直にカッコいいです。
絞りは10枚の円形絞りを採用しており、価格が安くても綺麗なボケ方が期待できます。
このレンズに適合する角形フードがラインナップされいて非常にカッコいいので同時購入しちゃいました。
銘匠光学 TTArtisan 角型メタルレンズフード ネジ込み式 43mm T43LH B
Nikon Z fcに装着するとこのように引き締まったデザインになります。
ただし、バヨネット式ではありませんから装着時にフードの水平を合わせてねじ込んで固定する必要がありますのでご注意ください。
APS-Cフォーマットのレンズはカメラメーカーの新製品があまり出てこないうえ、高値安定している傾向があります。
elmar もNikon Z fcを購入してからキットレンズ以外を探しても選択肢が少ない事もありオールドニッコールを買い漁ってしまいました。
これらは伝統のNikon Fマウントであり一眼レフ用です。
Z fcで使用するにはマウントアダプターを介するためスタイル的にはやや間延びしたイメージになります。
Nikon純正のZマウント用DXフォーマットレンズを調べてみます。
もうお気付きになられただろうか。
純正レンズはズームレンズしかないという事を。
一眼カメラならではの描写が楽しめる大口径単焦点レンズがラインナップにないのです。
もちろんフルサイズをカバーするFXフォーマットのレンズは標準レンズだけでも50mm F0.95を筆頭にf1.8,f1.2と3本があります。
こちらを使えばいいのですがレンズ自体がZ fcのボディに対して大きすぎるイメージ。
NIKKOR Z 50mm F1.8 でも7万円台と高価でもあります。
その点、TTAritisan 23mm F1.4Cは15000円以下で購入する事が可能です。
マニュアルフォーカス、マニュアル絞りのレンズですから撮影に際しての操作はカメラ任せにできません。
しかし、「構図を考える」「ピントを合わせる」「絞りを設定する」と言った撮影の基本を常に行う事で写真への理解も深まろうというもの。
このレンズは絞り値と距離目盛り、そして被写界深度目盛りが刻印されています。
上の画像のように絞りをF8に設定すると0.5m〜∞までおおよそピントが合う範囲になります。
この設定を合わせておけばファインダーでピントを合わせなくても素早く撮影が可能です。
それでは撮影していきます。
撮影は全てNikon Z fcで行いJPEG撮って出し、ピクチャーコントロールは「スタンダード」に固定です。
この価格帯のレンズとは思えない描写。
明暗差の激しいシーンでも暗部が潰れずに解像しています。
その容姿のようにオールドスタイルの描写でカリカリのシャープネスではなくおっとりとした描写です。
F8あたりまで絞ると画面全域で解像度が上がってきます。
この辺りもオールドレンズっぽい傾向です。
明るさを生かして夜間のスナップ撮影にチャレンジ。
レンズの目盛りでざっとピントを決めてサッと撮影。
AFレンズのようにタイムラグやピント外しの失敗が起きない、この撮影スタイルができるのもマニュアルフォーカスレンズならでは。
絞り開放、最短距離付近での撮影。
あまりクセのない自然なボケ方をします。
ちょっと絞って絞りの形を確認して見ると10枚羽根の恩恵か点光源に目立ったギザギザは見られません。
紅白の梅が咲いていました。
絞り込むことにより全面にピントがきてすっきりした描写になります。
廉価なレンズにありがちな逆光時の描写の破綻やゴーストの発生も少なく、安心して使えそうです。
絞りによる描写の変化を見てみます。
絞り込んで行っても描写傾向はナチュラルでカリカリになったりする印象はないですね。
23mmレンズの被写界深度の深さをうまく利用してスナップ用途に使用すると便利なレンズだと思います。
夕暮れの荒川河川敷にて。
開放絞りのため光源にはやや滲みが出たり周辺光量がやや落ち込みますが穏やかなので逆に活かして撮影できそうです。
まとめ
TT Artisan 23mm f/1.4 Cは小型でミラーレス機にマッチするレンズです。
カメラメーカーはフルサイズ向けレンズで兼用する傾向がありますが海外メーカーにはAPS-Cサイズやマイクロフォーサーズ向けのレンズを積極的に開発、発売してくる勢いがあります。
今後も純正ラインナップにはない魅力的なレンズの登場に期待しましょう。
気がつけばTTArtisanのレンズを購入したのは3本目です。
これからも魅力的な製品が出てくるといいですね。
以上、elmarがお送りしました。