最近、LinkBudsとかブログネタに出来そうなガジェットが色々あってネタが渋滞してます。Rudraです。ちなみにLinkBudsは発売日に届きました。
というわけで、今回は2022年3月4日に発売されたスマートグラス、Nreal Air / XREAL Airのレビューです。

※2023年5月にNrealがXREALへ社名およびブランド名の変更を行い、本記事にも一部加筆しています。
以降は記事公開当時の「Nreal Air」で表記していますが、XREAL Airと同じものです。

Galaxyスマホを装着してOculus(現:Meta)のVRプラットフォームを体験できるGear VRは持っていますが、スマートグラスは初めてでテンションが上がっています。

ということで、Nreal Airのレビュー、いきます!
色々と人柱的実験もしてみたいですし。HDMI化とか。

さて、レビューの前に仮想デバイスについておさらいします。
スマートグラスというと色々ありますが、代表的なものだとやっぱりBOSE Framesでしょう。
あれはオーディオに焦点を当てたウェアラブルですが、Nreal Airは映像を投影するタイプのスマートグラスで、MRグラスと呼ばれるものです。

色々な呼称が有りますが、簡単にまとめていきます。

・VR=Virtual Reality
・MR=Mixed Reality
・AR=Augmented Reality

この中ではVRとARは比較的、聞き馴染みがあるかと思います。XRはそれぞれの総称になるので、それ以外を意訳すると、

・VR=全てバーチャル(仮想空間)
・MR=現実に仮想空間がオーバーレイしているイメージ
・AR=現実を(バーチャルで)拡張する

こうなります。
VRというとゴーグルを装着してゲームや映像に没入するもので、ARは所謂ホ◯ケモンG◯とか、スターウォーズのホログラム会議(Volumetric Video)とかのイメージですね。
今回のNreal AirはMRにあたります。

じゃあ、MRがどういうものか…というと、現実に居ながらも仮想空間にアクセスできるイメージです。
VR、MR、AR、それぞれ優劣があるわけでなく、それぞれの特徴や活用方法が違うものなんですね。

ともあれ、まずは今回の被検体主役であるNreal Airと邂逅を果たしていきます。

形は普通のウェリントン型のサングラスに見えます。

ちなみに普通のメガネと比較してみるとこんな感じ。

Nreal Airへの入力は、”つる”の部分から延びるType-Cにのみ対応しています。
Type-Cと映像入出力が兼用で、MHLがそのままType-Cになった感じです。
Nreal Airはバッテリーを内蔵しておらず、外部からの給電(基本的にはスマホ)で駆動します。

ちなみに、Type-C to Type-Cの映像出力については、以前GAhackさんがType-Cモニターのレビューを行ったときにも取り上げられています。

HDMIはもう古い!?Type-Cのモバイルモニターを試してみた

ただしType-Cにも種類があり、DP Alt Mode(*)に対応したデバイスでないと使用が出来ないので注意です。
*ディスプレイポート・オルタネート・モード

ケーブルはNreal Air付属のものが恐ろしく柔らかく、取り回しが最高なので付属で充分と思いますが、代替品を買うときはThunderboltケーブルを買いましょう。
手元にThunderbolt 3 / 4 ケーブルが数本あるので試してみましたが、すべて動作確認できました。

ちなみにGalaxyシリーズは”DeX”と称してデスクトップモードを備えていますが、Rudraの感覚ではデスクトップモードに対応しているスマホは大体DP Altに対応している気がします。
Galaxy、HUAWEI、LG、Motorolaあたりのハイエンドクラスだとデスクトップモードが搭載されており、DP Altにも対応している機種がありますね。

ただ、HUAWEIやLGのスマホが(国内)市場から消えた今、以前よりDP Alt対応機種は減っています。
そも、Androidの主導といえるGoogleのPixelが非対応ですからね。
今日現在(2022/3/24)での公式情報はこちらから確認できます。

Rudraの見立てではDP Alt対応の機種ならどれでもいけるだろうと踏んで、本記事でも色々なデバイスを試していきます。
また、後半でHDMI化も実践します

が、その前にとりあえず対応機種であるGalaxy Z Fold 3でNebulaを使ってみます。
対応機種は一つは所有していないと色々と不便があります。モバイルディスプレイとして使うつもりであっても、Nreal Air本体のアップデートおよびアクティベーションを行うために対応機種が必要になるためです。

※非対応機種でもNebula起動の要件であるAndroid 10+Type-C対応+Android の機種ならNebula起動できますが、今後が不透明なのでお勧めはしません……。

GIF動画ですが、再生されない場合はクリック/タップして画像を開いてみてください。

正直、まずはじめに対応アプリが少ないのが目につきます。
さらに言えばスマホを持ち上げてポインターとする操作が割と億劫で、長時間の使用は厳しい印象です。

ブラウザ上でテキストボックスにカーソルを合わせると、スマホのIMEで文字入力を行うため、ちょっとシームレスさに欠けますね。
ただNebulaのプラットフォーム自体は洗練されており、確かに感動は覚えはします。が、前述の対応アプリが拡充されるまではしばらく寝かせておくことにします。

……いや、これでレビュー終了、という訳にはいかないですよね。”店員に聞け+” がここで終われません。
むしろここからが本題感溢れてます。
そのためにNebulaのレビュー内容を薄くしてる節すらあります。

 

というわけで、さっそくiPad Air 4でミラーリングを試します。
Type-C対応のiPadはDP Altに対応、というかThunderbolt対応なので、十中八九いけるだろうと踏んでいます。
結果は……

いけました。
iPad側でも「テレビが接続されています」と表示され、Nreal Airの中央あたりに青い光が見えますね。これはNreal Airで再生中の動画です。

今回はiPad Air 4と接続していますが、iPad mini 6、iPad Pro(12.9 第5世代)、Macbook Pro(2017)、Galaxy S10、Galaxy Note 8、LG WINGなどType-CでDP Altに対応しているものならすべて動作しました。

ちなみにiPadはMagic Keyboard対応であればMagic Keyboardの給電ポートから充電できるのでちょっと便利です。

ちなみにLG WINGとGalaxy Note 8について補足。
LG WINGはNebula機能にフル対応しましたが、オーバーレイ表示(重ねて表示)したときやマルチタスク時に若干もたつく感じがありました。
ここはスペックに依る問題に思えますが、非対応機種であるせいかもしれないのでなんとも言えないところ。
ミラーリングなら全く問題はないどころか、アスペクト比を出力先のモニターにフィッティングしてくれる機能があるうえ、サブディスプレイがマウスカーソルになるので、Nreal Airとの組み合わせは最適解な気がします。
さらに「Screen+」、所謂GalaxyシリーズでいうところのDeXモードも対応しています。

Galaxy Note 8はAndroidバージョンが9なのでNebulaはミラーリングのみの対応。Nebulaの対応OSはAndroid10以降らしいということもわかりました。
ですがGalaxyシリーズはDeXモードが使えるので、Nebulaより実際はこっちの方が便利だったりします。
DeX側で動画を流しながらもスマホだけを消灯でき、誤操作の誘発が起こらないだけでも最高です。

前述の対応リストがハイエンド機ばかりで尻込みしますが、型落ちハイエンドのGalaxy Note 8(Snapdragon835)とミドル機のLG WING(Snapdragon 765G)でいけたので、最低限DP Alt対応なら多くの機種で動きそうな予感がします。
Galaxy Note 8のSnapdragon 835も、今となってはミドル機のSnapdragon 720G〜765Gあたりと(GPU除き)同程度の性能ですし

というわけで実験結果は先述の通りですが、まだ終わりません。

小道具を用意しつつ、Nreal AirをHDMI化していきます!
用意したのはこちら。

・GOOVIS HDMI Type-C 変換アダプタ
・DisplayPort to HDMI 変換ケーブル

DisplayPort to HDMI変換ケーブルは、PCにHDMIポートが余ってなかったため用意したものです。ちなみにこの手の変換ケーブルはたいてい一方通行なので気をつけましょう。

というわけで、GOOVISのアダプタを使用してSwitchを繋いでいきましょう。

……おや?

何やら画面上部が下部にきています。

このままプレイできなくはないですがちょっと気になります。
これは周波数が一般的なモニターと違うために起こる現象のようです。
Nreal LightだとPixel Clock(Dot Clock)が一般的なモニター(148.5MHz)同様らしいのでこれが起こらないようですが……。

母艦のデスクトップにThunderboltの増設カードを入れてType-Cビデオに対応すればいいんですが、Wacom Link Plusが使えるらしいので急遽購入してきました。

ものすごいタコ足ですが、仕様です。
左がNreal Air、下部がHDMI、右が電源(Type-C)となっています。
下部左のMicroUSBでオーディオを繋ぐのですが、Switchはどうやっても対応しなかったため繋いでいません。

いけました。
音は出ませんが、映像は完璧です。
ポーズしておくのを忘れていたので、撮影したり文章書いたりしてる間にゲーム内時間が夜になっていますが気にしないでください。

この良い流れでPCにも繋いでみましょう。

ケーブルが一本増えました。

PC側ではこのように見えています。

ディスプレイ4 :nreal air!
きましたね。
DisplayPort → HDMI → Type-C という変換地獄ですが、普通に動いてくれました。

拡張扱いだといろいろ不便なので、メインディスプレイの1番からのミラーリングに変更します。

オーディオのほうは、前述のとおり増えた一本のMicroUSBをPCのUSBポートに繋げば……

OKです!

ということで、ゲームを起動してみました。

音も出ますし、映像も乱れなく完璧動作です。普通のHDMIモニターと同様の挙動をしています。
だんだん写真を撮るのもうまくなってきました。

Switchに話を戻しますが、オーディオについては本体に直接イヤホンやヘッドホンを挿すか、最近対応したBluetoothイヤホンを使うかすれば良いと思います。

ただ、普通にイヤホン繋ぐだけというのも面白くないので……

荒技ですが、キャプチャーボードを使ってPC上でSwitchをキャプチャしつつプレイしてみました。
フリーソフト(OBS Studio)だけで音声も映像もNreal Airでいけます。
画面では分かりやすいようにミキサーなども表示しっぱなしですが、もちろんフルスクリーンで動作可能です。
シビアなアクションゲームやFPSなど、数フレームの遅れや足音もしっかり聴きたいゲームは環境によってはちょっとキツいかもしれません。

Switch → HDMIケーブル → USBキャプチャーボード → PC → HDMI → Wacom Link Plus → Type-C → Nreal Air
という変換地獄ですが、なんとかなるものですね。
この構成なら音も映像も出るので、Nreal AirだけでSwitchが遊べます。

環境によると思いますが、音にややノイズが乗ることと、入力から数フレームの遅れを感じることはありますがギリ実用レベルです。

 

仮想で大画面を楽しむという使い方自体は従来のVRゴーグルでももちろん可能ですし、もっと言えばNreal LightがAirの前身として発売されていましたので機能としては目新しくはないです。
さらに言えばEPSONやTOSHIBAからも似たコンセプトのものが過去に発売されていましたね。
が、Nreal AirはAirの名の通り、とにかく軽くて長時間使用に耐えうるというのがポイントです。

ケーブル無しで重量を計測したところ、82グラムでした。が、ピンとこないので普通のメガネも測ってみます。

こうして見ると普通のメガネの倍以上あるんですが、普通のメガネより鼻あての面積が広く、割と長時間の使用でも苦に感じたことはないです。

発熱なども気にならず、軽くてストレスフリーで使えるという点では群を抜いているんじゃないかと思います。

ただしスピーカーは「音……は……うん、出てる……けど」くらいの代物です。BOSEのスマートグラスとかの音質を想像していると絶望します。出ないよりは良いですが(Youtube見るくらいなら十分)、イヤホンは別途用意したほうが幸せになれます。

 

という感じでNreal Airのレビューをお送りしてきました。
ネタ半分で買ってみたのですが、なかなか夢広がるデバイスでしたね。誇張抜きに届いてから毎日使ってます。

今までプロジェクターにiPadやスマホを天井に投影してライブ映像や映画にアニメ、ゲームから電子書籍まで活用していましたが、Nreal Airが来て数日。とうとうプロジェクターが部屋の隅に追いやられる事態に(一ヶ月くらい吟味して選び抜いた、割とイイやつ)……。

モニターとしてばかり使っている現状だと、Nebulaや3DoF(ジャイロ)の機能を省いた廉価なモデルがあっても良い気もしています。
軽量化+低価格で普及モデルを出せば、スマートグラス系の流れが結構変わりそうな気もするのですが……。
まぁ、XR市場というとMetaのように「ランタンを安く配ってオイルで稼ぐ」みたいなマーケットのイメージがあるので、可能性は薄いでしょうか。

とりあえず、Rudraは更なる活用方法を編み出す作業に戻ります。
これは忙しくなりそうですね!

こうなってくるとVRワークスペースとかが気になってきています。
VR空間でモニターを5枚表示して作業とか、絶対生産性上がるだろうと夢見てます。
現実問題、HMD自体の重量がネックになりそうですが……。あと夏は大変そうです。
Meta Questの新作が出たら多分買います。

以上、仮想から抜け出せなくなりつつあるRudraでした。