皆様、おはこんばんちわ!
ちょっとお久しぶりの投稿となるmegです。

コロナ禍の制約が解除され、少しずつ動きやすくなってきましたが、まだまだ油断はできない状況は続いています。
皆様も体調にはくれぐれもご注意くださいませ。

 

さて、今回のネタですが、自粛要請もありなかなか外に出る機会が得られず、皆様も色々新しいことや趣味が高じてしまったのではないでしょうか。
megも何か新しいことを始めようか、と思ってしまいました。
iPadで絵を描いてみようというネタもあったのですが、iPadが尋常ではないくらいの品薄状態であったため断念…。
自粛要請で外に写真撮りに行くわけにもいかず、そうなると消去法的にmegはオーディオに興じることになるわけですね。

そこで今回のネタは、機能としては知っていたけど使ったことのなかったオーディオプレイヤーの拡張機能である「USB-DAC」という機能をご紹介していきたいと思います。

 

■USB-DACって?

一言でいうとPCで良い音を聴く機能ですが、もう少し掘り下げていきましょう。

DAC = Digital to Analog Converter

デジタル記録されている音楽データをアナログ信号に変換するものがDACとなります。
このDACが音質を左右する根底部、もちろんアナログ変換した信号を増幅させるためのアンプや接続するヘッドホンやスピーカーでも音質は変化します。
DAP(Digital Audio Player)で高音質を楽しめるというのは、音楽を聴くために特化したDACが搭載されているからこそというわけですね。

PCにももちろんDACは搭載されています。
ただし、高音質を実現するという観点においては、お世辞にも高性能ではない、というのが実状です。
USB-DACという機能は、PCだけでは再現が難しくてもDAPの力を借りれば簡単に高音質が楽しむことができる、というのが最大の利点となります。

またPCではバランス接続が無理でも、DAPであればバランス接続を搭載しているケースも多いため、PCでバランス接続したいときの選択肢としてもアリです。
バランス接続の方が基本的に出力が高いため、リケーブルや変換アダプターを利用して、出力を接続で得たいときにもいい方法と言えるかもしれません。

 

今回使用した機材は過去にレビューしたiBasso DX160です。

超コスパDAP iBasso DX160買ってみた

やり方は至ってシンプル。
USB-DACに対応しているDAPをPCにUSB接続する。

これだけ!!

DAPを繋いだら、次にやるのは出力先を変更します。
通常、PCの設定は内蔵スピーカー>イヤホンジャックになっているので、これをUSB接続したDAPにする必要があります。

※MACの場合は出力を一覧から変更するだけでいいですが、WindowsはOS次第で設定を変更、かつ既定設定にしないと上手く出力されないかもしれません。

 

ここまで設定をするとPC側からはもう音が出ないはずです。
そうしたら、DAPのイヤホンジャックに使いたいヘッドホンを挿しましょう( ´-`)

※PC出力よりもパワーが非常に高いため、特に高出力DAPの場合は徐々に音量を上げるようにしましょう。

あとは音楽を流すだけです。

ね?簡単でしょ?

これだけで高出力、かつ高音質で聴けるわけです。
プレイヤー単体でプリメインアンプやポータブルアンプのようにも使用できるということは、使用機材の幅が広がるということでもあるため、まさに一石二鳥です。

 

そんなこんなで我が家のオーディオ環境でもUSB-DAC試してみました。

AKG製 K712-PRO

インピーダンスは62Ω。
ドライブさせるにはそれなりにパワーを要するヘッドホンです。

 

インピーダンス(抵抗値)…この値が小さいほど鳴りやすく、逆に大きければ鳴りにくいという目安になる値。
一般的にスマホに付属しているイヤホンや安価で販売されているイヤホンのインピーダンスは10-20Ωといったところ。

 

開放型のヘッドホンなのですが、こういったタイプは密閉型のそれらと違って出力が非常に必要になります。
場合によっては、音量を最大に振ってもまだ出力が足りないケースも…。
(K712はまだ鳴りやすいヘッドホンですが、基本的な特性は変わりません。)

たとえば、こういったヘッドホンを使いたいけど、ノートPCしかない、なんていうケースはUSB-DACの出番に成り得ます。
アンプもあればそれに越したことはないですが、それでも間にDAPを挟むだけで劇的な音質向上が狙えるでしょう。

音量制御がPC依存かDAP依存かで異なるため、単純比較は出来ないですがノートPCでは音量MAXでもmeg的にはパワーが足りないと感じます。
逆にUSB-DACで接続した状態では、PC側の音量をMAX、DAP音量を1/2~2/3程度(100ステップ中50-70ステップ)まで引き上げればパワーを確保出来ている印象です。

 

ちなみにUSB-DACの可否で、音質比較してみるとその差は歴然です。
主観が入りますが、ピックアップしてみました。
最近のレビューではアニソンばかりでしたので、たまには趣向を変えてJAZZ系を中心に

 

■PC単体で再生
耳馴染みの方も多いかと思います。
基本的にヴァイオリンがメインなのですが、肝心のヴァイオリンの表現できる幅が狭く、さらに言うと葉加瀬太郎バンドの魅力である、あの様々な楽器達の美しいグルーヴ。
これが再現できていないのが最も痛いところです。

■USB-DAC接続
ヴァイオリンどころかすべてが劇的に変化!
定位と音場がまずしっかりしたものとなるため、それも相まって低域-広域の限界・再現度が比較にならないほど向上します。
序盤から徐々に盛り上がってくる曲調がしっかりと感じられるものになり、特にサビではヴァイオリンの音域が広域へと変化していく様が、厚くなった低域にも埋もれず美しい音色を奏でてくれます。
これにはmegも思わずニッコリ(*´ー`)

 

■PC単体で再生
こちらはボーカルオンの楽曲です。
ボーカルがあると楽器再現度がそれほど高くなくても、意外と何とかなります。
ただ、この楽曲は中間にベース、ドラム、ピアノの演奏シーンがあるのですが、普段DAPで聴いている身からすると「ん?」となってしまいます。

■USB-DAC接続
ボーカルの厚みがまったくの別物になります。
比喩ではなく、魂が吹き込まれた、といっても良いくらい劇的な向上を遂げます。
そして、前述した曲中間の演奏シーン。
リズム隊の厚み・再現度がしっかりしたものとなるため、ピアノの美しさがとにかく際立つように変化。
思わず身体がリズムが刻んでしまいます(笑)

 

■PC単体で再生
曲名の通り、トランペット(時々ピアノ)が主体の楽曲です。
圧倒的なパワー不足から来るトランペットのノッペリ感が非常に目立ってしまっています。

■USB-DAC接続
トランペットの強弱がしっかりと感じられるようになるため、奏者の息遣いまでもが聴こえてきそうなほどです。
解像度も格段に向上するため、ドラムのハイハットの歯切れの良さやピアノの連弾も気持ちがいい♪
やはり、JAZZを聴くなら大型DDに限ります。

 

 

DAPを間に挟むUSB-DACを行うだけでパワー・高音質を得ることができますが、世の中にはもっとパワーがないとドライブできないヘッドホンもあります。
足りなければ足せばいい…DAPの先にさらにアンプを挟めば、音質向上と出力向上を同時に図ることもできます。

 

K712にはちょっと過剰なパワーなのですが、audio-technica AT-HA22TUBEという真空管アンプを使用してみました↓

真空管アンプは、真空管が暖まらないと本来の性能を発揮しないと言われています。
このアンプもその例に漏れず、電源投入後10-20分ほど暖機させておくという儀式が必要です。
本機は真空管とトランジスタのハイブリッド方式を採用しており、良いとこ取りしたような製品。
『純』真空管アンプではないので、このあたりが賛否両論なのですが、megとしては好みなサウンド。
しっかりと分厚く、そして暖かく鳴ります。
濃密な音に優しく包まれる感覚といいますか、これでJAZZとか聴くと1日潰せるレベルです♪

アンプのあり/なしの差としては、USB-DAC単体とアンプ接続では明らかなまでの音質変化があります。
解像度というかしっかりと音を聴き取れるのはUSB-DAC単体で、ボーカルオンでは単体のほうがむしろ聴きやすいまであります。
アンプありでは、低音域の広がりと高音域の響き方の変化が特に顕著で、今回レビューで選択した楽曲がJAZZ系中心だったのは、ボーカルが音域次第で埋もれてしまうほどに低音域が非常に分厚くなるためだったりします。
それが別段ダメというわけではなく、高音域の響きがあまりに艶やかで綺麗なため、このアンプを使うときはJAZZしかない!みたいなキメがmegの中で出来上がってしまってるだけです(笑)

ともあれ、リズム楽器という湖にピアノやヴァイオリンが滴るかのようなまとまりがとにかく最高で、この辺りはやはり真空管アンプならではの魅力なのかな、と。
※ただし、ハイレゾ音源を楽しむ場合は高機能なDACが必要不可欠。今回のアンプはDAC非搭載のアナログアンプのため、USB-DACで代用しているかたち。

しかし、高音質を求めてここまで行くと手軽とは何だったのか、となりますね(苦笑)
ただ、パワーに関してだけいえば、ある程度余力がある状態でドライブさせるのが基本的なセオリー。
限界付近の音質はかえって音質低下になることもあるので、そのあたりはドライブさせるヘッドホンとの親和性も重要です。
一般的なケースとは言いかねますが、インピーダンスが高いヘッドホンの利用、高音質化も図れることはUSB-DAC、ヘッドホンアンプの大きなメリットです。

 

皆さまも普段使っているDAPがUSB-DACに対応していれば、ぜひ一度試してみてください。
新しいご利用用途が見つかるかもしれません!
じゃんぱらでは、ヘッドホンをはじめとして、オーディオ機器の取り扱いもございます。
高音質の門出に今よりちょっといいヘッドホン、高音質化を図るためにDAPを新調したい、ドライブ力向上のためにアンプを使ってみたい、などなど販売・買取をしているじゃんぱらでぜひ探してみてください。
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以上、megがお送りしました。

P.S. 次こそカメラネタにしたい