カメラユーザーなら誰もが1度は欲しいと希うLeicaのマークが入ったカメラがありますよね。
そんなLeicaのマークが入ったスマホが販売されるということで発売日初日にGAhackも入手しました。
今回はSoftbankから発売されているLeitz Phone 1のレビューです。

Leitz Phone 1はSoftbankとLeicaが共同して開発したSoftbank限定販売のスマホです。

ベースはSHARPのAQUOS R6で、発表の際にLeica監修で1インチセンサーを積んだスマホということで世界中が大注目したのは記憶に新しいかと思います。
SHARPはカメラに力を入れようと過去にはRICOHと組んで「GR certified」という画像認証プログラムをクリアしたスマホを何台か出していました。
いつの間にかGR certifiedが終了?してしまったようで2017年販売のAQUOS RからはGR certifiedの記載がなくなっています。


カメラメーカーと共同開発といえば、2016年にHUAWEIがLeica監修のもとP9を発売しGAhackも購入し使っていました。
このシリーズあたりから各社のレンズの個数が増えていき、Nokiaから5眼カメラの「Nokia 9 Pure View」なんていう物まで発売されました。
そして、今回AQUOS R6では原点回帰の1眼カメラという思い切った舵切りをしています。
広角や望遠専用のカメラがあって当たり前の状況で、まさかの1眼でどう戦うのかと思っていたらスマホ用のセンサーを使うのではなくカメラ用の1インチセンサーを使うことで画質の強化を図ってきました。
望遠については、1インチセンサーをクロップすることでカバーするという力技です。
※クロップとはセンサーの一部を使うことで撮影時に切り取り(デジタルズーム)を行うこと
例えばiPhone12 Pro Maxのセンサーは超広角・広角・望遠の組み合わせで、センサーサイズはそれぞれ1/3.8・1/1.9・1/3.6インチを搭載しています。

イメージ画像なので大体のサイズで作っています。

上記の画像を見ると望遠のセンサーはAQUOS R6のセンサーと比べるといかに小さいかがわかるかと思います。
そのため、SHARPとしては1インチセンサーをクロップすることで十分対応できると判断したものと思われます。


1インチを積んだスマホで思い出す機種といえばPanasonicのLUMIX DMC-CM1でしょう。
こちらもLeicaのレンズで「ELMARIT」を冠していました。
しかし、価格もさることながら、CPUがSnapdragon801で発売時期的に1世代古いCPUを搭載していました。
カメラメーカーのPanasonicが発売していたので画質は良かったのですが、CPUの世代交代の波に飲まれたこともあり普及することができませんでした。

そんなスマホ×1インチセンサーの苦い思い出があったため、AQUOS R6が発表された時は懐疑的だったGAhackですが、数日後にSoftBankよりLeitz Phone 1の電撃発表があり、一瞬で購入に傾きました。
発表当日は勤務中だったのですが、すぐに手持ちのスマホを手放した際の金額を試算し翌日には初期化をして、じゃんぱらの買取に出していました。
手放したスマホは下記の通りです。

写真はイメージです

・Pixel 3XL
・Pixel 4
・G8X ThinQ
・AQUOS ZERO 2
・HUAWEI P20Lite
以上5台で12万円ほどになりました。
これを元手に発売日当日ソフトバンクショップで端末のみの購入を行いました。
(いつもの嫁による決裁はスマホを手放した後に事後決裁を行い、渋々納得してもらいました。行動力の勝利です!)

さて、今回のLeitz Phone 1はカメラ部分だけではなく、外観からUI/UXまで含めLeicaが全面監修したLeicaのスマホというに相応しい仕上がりとなっています。

一番目を引くのが背面右上に鎮座する赤い丸に文字が入ったロゴで誰が見ても一目で「Leica」とわかります。
AQUOS R6との一番の違いがカメラ周りで、R6では四角になっているカメラ周りが、Leitz Phone 1では円形でカメラのレンズを意識したデザインになっています。


専用のレンズキャップが付属しており、本体に搭載された磁石で簡単に脱着できます。
このキャップのおかげで撮影時にレンズが指紋で汚れているなんてことが起こりません。

特に気に入ったのがフレーム部分の美しいローレット加工で、普段スマホを買ったらすぐにケースを付けるGAhackをケース無しで使おうと思わせてくれました。
※ローレット加工とは金属の表面に細かい凹凸をつけること

このローレット加工ですが、アンテナ用のプラスチック部分と同じ幅で凹凸が付けられているというこだわりようです。
ローレット加工により滑り止め効果も発揮され、6.6インチという大型スマホにも関わらず今の所落としそうになったことはありません。

今回の目玉であるレンズを見てみると「SUMMICRON 1:1.9/19 ASPH.」と書いてあるとおり最高級の名を冠しています。
SHARPの開発陣いわくスマホ用の1インチセンサーが無いため、カメラ用の2020万画素のセンサーを流用しているそうです。
ハイエンドスマホでは当然の防水/防塵機能が付いているため、何処でも持ち歩けて雨の日だって安心して使える1インチセンサーを積んだデジカメとして見れば価格も気にならなくなります。

また、ロック画面などで見られる数字にはLeicaのフォントが使われており、所有欲を満たしてくれます。

プリインストールされている「LFI.Widget」もホーム画面を見るたびに写真を撮ろう!という気持ちにしてくれます。
スペック面も続けて語りたいところですが、趣旨から外れてしまう気がするので、一旦ここまでにしておきます。

※以下は出荷初期のビルド番号「S0025」での挙動です。

次は一番気になるであろうカメラUIについてです。
AQUOS R6とLeitz Phone 1の一番の違いはブライトフレームでしょう。
レンジファインダーのM型ライカではファインダーを覗いた際ファインダー内に実際に写る範囲を白い枠(ブライトフレーム)で囲うようになっています。
実際に写る範囲の外が見えることで一番いい場面を切り取りやすくなっています。
実際のライカのカメラでのブライトフレームのイメージはコチラの記事が分かりやすいです。


これが、Leitz Phone 1では実装されており、1倍での撮影時には右下に「24」で2倍での撮影時には「48」と表示がされ、白い枠内が実際に撮影される範囲となります。

ちなみに、0.7倍ではセンサーすべてを使ってしまうので、ブライトフレームは使えなくなります。


シャッターを切る前にスクリーンショットを撮ってみました。
液晶面で見ると足先まで表示されていますが、ブライトフレームの外側になっています。

実際に撮影できた画像がこちらです。
この通りブライトフレーム外の前足は見切れています。

Leitz Phone 1の画角は35mm換算で19mm,24mm,48mmとなっていて、1倍の24mmから既にクロップされています。
デジタルズームも対応しており、こちらは最大6倍となっています。

0.7倍のセンサーすべてを使っての撮影です。

1倍の24mm画角での撮影です。

2倍の48mm画角での撮影です。

デジタル最大ズームの6倍(144mm相当)での撮影です。
印刷には耐えられませんが、雰囲気を伝えるための画像としてなら十分使えるレベルだと思います。

マニュアルモード時はフォーカスなども調整できるようなっており、腰を据えてしっかりと撮影をしたい時に重宝します。
RAWの保存はマニュアルモードしかできず、RAWデータは0.7倍設定時のセンサーすべてを使ったデータでの保存となります。
一緒に撮影するJPEGは撮影時の設定倍率での保存です。

購入初日に撮影しピントが少しずれていますが、写りに感動しました。

同じレンズとセンサーを積んだR6ではなくLeitz Phone 1を選んだ最大の理由が「LEITZ LOOKS」です。
いわゆるモノクロームモードですね。
GAhackがLeicaの写真で一番惹かれるのが白と黒だけで表現された写真です。
高校時代に白黒フィルムで撮影して自分で現像していたのでモノクロームには思い入れがあるのが大きいのでしょう。
R6でもマニュアル撮影から「色合い」を「0」に設定することでモノクロームでの撮影は可能ですが、Leitz Phone 1に搭載された「LEITZ LOOKS」はよりLeicaの色合いが出ています。
コントラストや明瞭度などを調整することで近づける事ができそうですが、スナップショットなどでは現実的ではないですね。
専用モードとして独立していることで、手軽にモノクロームの世界を楽しむことができます。
このモードのためだけに5万円多く出したと大きな声で言っても良いくらい多用しています。
そして、シャッター音!これがLeicaの小気味の良い「カシャッ」という専用の音がします。

細かい挙動として撮影ボタンを押した瞬間、「写真」「LEITZ LOOKS」「マニュアル」などのモード切り替えの文字が消え去り、シャッターを切っているという演出をしてくれます。
これはスマホではなくデジカメと言っても過言ではないでしょう!

まだまだ語り尽くしきれない事は多々ありますが、そろそろ皆さんが気になるであろう作例を紹介していきます。
すべてスマホから取り出したファイルをアップしているので、ぜひ開いて拡大して見てください。
細かい部分の写りにきっと驚くはずです。
日中の撮影は綺麗に撮れて当たり前なので夕方や夜や部屋の中の写真がメインです。
撮影の際はフォーカスの位置を指定しただけですべてスマホ任せで撮影しています。
(今回はRAW撮影なしです。)

暖色系のチョット薄暗い照明で照らされた室内でお雛様を撮影したのですが、色もしっかりと再現できています。
1インチセンサーの効果でお内裏様より奥は自然なボケになっています。

夕方の思い出横丁での1枚です。
安いスマホのカメラでは提灯に書かれた文字はすべて飛んでしまうことがありますがAIとHDRの効果で提灯も含めバックライト付きの看板の文字が綺麗に見えます。
拡大すると奥の人の顔まで見えてきそうです。

夜で蛍光灯はなく、自販機の明かりのみで照らされている通路で撮影をしてみました。
ISO感度は770までしか上がっておらず明るいレンズと1インチセンサーの効果が最大限生かされています。
シャッタースピードは1/100なので十分手持ちで対応できました。
ちなみに、通路の奥に人が立っているのですが、拡大してみると白いTシャツを着ていてカバンをたすき掛けにしている様子がわかります。

KodakはLeicaのセンサーを作ったことがあります。

HDRの効果が発揮され値段も広告もしっかりと認識できます。

手持ちでデパートの外観を撮ってみました。
空の黒はしっかりと黒で表現され、レリーフの細かい部分も余すことなく撮影できています。
左上の外壁に注目してみると凹凸が破綻することなく写し取ることができています。

倍率の記録を残し忘れましたが先程のデパートのレリーフをズームで撮影してます。
中心が少しずれているのはGAhackの腕が悪い部分がありますが、超解像度ズームが効いていることで肉眼で見るのが難しい部分まで撮れています。

チョット意地悪な条件で撮影をしてみました。
標識の裏側は当然光があたっておらず、街灯がレンズ内にしっかりと入るようにして撮影しています。
ナイトモードが自動で発動し1秒間の手持ち撮影になっていますが、HDRがしっかりと効いて標識の裏側が撮影できています。
レンズの特性上街灯からのフレアは強烈ですが、空が紫色にならず雲をしっかりととらえています。

空を見上げたら星が出ていたので家の近くで手持ちで撮ってみました。
こちらも自動でナイトモード撮影になり、目で見える以上の星を撮影することができています。

©あfろ・芳文社/野外活動委員会

ホットサンドを撮影したのですが、実物よりも焦げ目を大げさに表現しています。
コントラスト強めの写真になるようですね。

センサーが大きいので手前ボケもお手の物です。
顔にフォーカスを合わせて撮るだけでふわっとしたキレイなボケを楽しむことができます。

「背景ぼかし」というモードも有り飯テロの際に役立ちそうです。
背景ぼかしモードで撮ると1.5倍位くらいの倍率で撮影されるので撮影環境によっては使いづらいかもしれません。
1インチセンサーを積んでいる弊害で近寄ることが難しいカメラとなっており、飯テロ写真を撮る際はデフォルトで2倍での撮影にしておきましょう。
そうすることで、メインの被写体にピントをしっかりと合わせることができるようになります。
背景ぼかしは人物撮影なんかでも使えると思いますが、そもそもセンサーの力で綺麗にボケるので、わざわざ使う必要性は感じられませんが・・・。

サイズはスマホなのでポケットの中からサッと取り出してのスナップ撮影との相性は最高です。
金属の冷たい雰囲気や傷やサビなども写し取れていますね。

バスの発車まで時間がないタイミングでも、画面が大きいことで構図を決めやすく、思い立った瞬間に撮影することができます。
手のひらに本格的なカメラが有るというだけで通勤時の視野が広がった気がします。

元々スマホを選ぶ際カメラを重視するGAhackですが、今回のLeitz Phone 1は大当たりです。
ポケットの中にデジカメが入っていることでより写真が身近になった気がします。
Pixel4でも綺麗に撮れていましたが、あれはあくまでスマホであってデジカメではなかったんです。
その点Leitz Phone 1はHDR撮影はスマホですが、それ以外での撮影は単焦点のデジカメの写りをしてくれます。

確かに、AFが迷うことやシャッターの落ちるタイミングが少し遅いというのはありますが、そこはスマホなのでおいおい改善されていくことでしょう。
これがコンデジだとアップデートの機能はあっても活用されることなく次の世代に変わってしまうことがほとんどなので、その点においては長く付き合えるデジカメになりそうです。

そろそろ新しいスマホに買い替えを考えの時期だと思います。
今使っているスマホがいくらで売れるか気になった方は、じゃんぱらにお問い合わせください。
ネットからも確認できるので、買い替え前の参考にしてください。

iPhoneの買取価格表はコチラ
その他の買取価格はコチラでキーワード検索してください。