ここ数年はPCゲームオンリーで、ゲームパッドにオーディオにキーマウと、周辺機器の選択肢が広くて日々目移りしているRudraです。

Rudra的に周辺機器は絶対的に無線派! ですが、オーディオはどうしてもバッテリー持ちと遅延というラスボスと対峙することに。
でも大丈夫、INZONEならね。

今回はINZONE Buds(イヤホン)と、INZONE H7(ヘッドホン)のレビューです。

ところでタイトルのおふざけに気付いた方とは親友になれそうです。明日から肩組んで歩きましょう。

 

外観

INZONEはSONYのゲーミング部門のブランドです。
同じくPlayStationを擁するSIE(ソニー・インタラクティブ・エンタテイメント)のPULSEブランドからもヘッドセットやイヤホンが登場しています。
そちらは当然ながらPlayStationを強く意識しつつも、PCやMacでも使えるものになっています。本体にもPSロゴ入ってますからね。
INZONEもPULSEも、白基調に黒の差し色という、PlayStation 5を意識したカラーリングになっています。

PULSEはPS5と同じデザイン言語を採用。エッジの効いたデザインとなっていますが、INZONEは丸みを帯びたデザインです。

これらは「ガワだけ変えた兄弟機」でもなんでもなく、ダイナミックドライバも異なる全くの別製品です。

ちなみにRudra的にも自作PCケースにNZXTの白系ケースをチョイスしており、ちょうどPS5カラーリングなんですよね。
中のパーツも白で統一しているので、PS5カラーとは相性バツグン。

NZXTのH510を使ってます。

白系のゲーミングデバイスが好きすぎて、XBOX Elite Controller 2 の黒を持っていたのに、エリコン2 CoreモデルのWhiteを2台目として買ってしまったほどです。
ついでにモンハン持ち用でDualSence Edgeも持ってますが、これのカラーリングも最高っすね。

そういえば、Meta Questも白基調ですね。並べるとカッコいい。

白いゲーミングデバイス、いいよね

そんなカラーリングの妙も相まって、RudraはINZONEをチョイス。
でも、もちろんスペックについてもかなーり対抗馬を下調べした上でこの2台に行き着いてます。

それぞれ詳しく見ていきましょう。
まずはINZONE Budsのスペックです。

 

INZONE Buds の特徴

INZONEブランドでは初のイヤホンです。

SONYは360 Reality Audioという立体音響技術も独自開発していますから、ゲーミングイヤホンが出てくるのは自明といったところ。
ま、その360 Reality Audio認定ヘッドホンのラインナップにINZONEはないですけどね!

SONYのオーディオといえばイヤホン・ヘッドホン・アンプ・プレイヤーにと開発実績は数多、名機を上げていくと枚挙に暇がありません。
ワイヤレス部門においてはノイズキャンセルや音質に定評があるWF-1000Xシリーズで培った粋があります。
INZONE Budsでも類に漏れず、ノイズキャンセルや外音取り込みを搭載。

そして、2.4Ghz無線のドングルで、超低遅延を実現しています。
で、前述のWF-1000XM5と同じSONY独自開発の8.4mmドライバ、ダイナミックドライバーXを搭載。
んで、購入の決め手となった、バッテリー持続12時間という超ロングライフ! それに、SONYのノイズキャンセルと外音取り込み機能もある(PLUSEにはない)。
最近はイヤホンでも6時間、8時間と、バッテリー持続時間が伸びてきていますが、それにしても12時間というライフはだいぶ数段飛ばしですよね。

色々能書きを語りましたが、なんかよくわからんけど絶対いいやつじゃん(語彙ゼロ)。

外観

素材にSDGsを感じる(適当)。LinkBudsとかと同じざらついた感じです。

ケースはかなり大きめ。

AirPods Proと比較。厚みがかなりある

イヤホンはバッグの内ポケットに入れたり、小物ケースで持ち歩く人が多そうですが、厚みがあるので省スペースな収納にはちょっと入らないかも。

ドングルはType-Cで、ケースに内蔵できるタイプ。
そして PCやPS5 / Mobileを切り替え可能です。これはINZONEシリーズの共通仕様。
Androidスマホにつなぐ分には、MobileでもPCでもどっちでも大丈夫そうでした。

ノズルはちょっと細めですが、他社製のイヤーピースに交換可能でした。
TWSでイヤーピースが汎用のものに交換できるのって結構レアなんですよ。なぜなら、ケースに入らなくなるから。

AZLA SednaEarfit

純正イヤーピースがあまり良くなかったので、SednaEarfitに付け替えて使っています。
ピタピタにフィットする系だとFinal E、Radius DeepMountとかもいけそう。この辺は相性良さそうです。
ライターのmegさんが大好きなCOREIRシリーズは残念ながら若干寸足らずで固定できませんでした・・・

おしい

音質(音楽)
ゲーミング用ということで、PvPゲームでは様々な音の種類や方角を聞き分けられる必要があります。

それを実現できるだけあって定位感や音場は広め。音の出方はカリカリで、ダマにならずそれぞれの音が主張します。
複雑な音が入り乱れる、夜行性POPをはじめとする最近のJ-POP系でもバッチリ鳴らせます。
DDならではのウォーム感もありますが、分離感というか、語弊があるかもしれませんが「ガチャガチャ感」は多ドラBAやハイブリッドイヤホンのよう。

中華系の多ドラやイヤモニ系、具体的に言うとKZのASXやZAX、AS16とかが好きな人はハマる音です。
多ドラはBAらしいドライで金属質な寒色な音というイメージですが、INZONE Budsはそこに良い意味でのガチャガチャ感に暖色な音で……個人的には SENNHEISER True Momentum 2 より好きな音です。

音楽用のイヤホンとはやはりひと味違う雰囲気です。
ちなみに視聴はチャネルをGameに合わせ、立体音響をOFF、イコライザをFlatにしています。

イコライザのMusicは、小綺麗にまとまりすぎて、まぁ普通の1万円台前後のイヤホンレベルかなぁ、というくらいの印象にしかなりません。

イコライザFlatでのレビューは先述の通りガチャガチャ感を楽しめるリスナーに刺さる感じですが、人によっては「破綻」していると感じるかも。
ただRudra的には、他人のレビューで「破綻していると感じる」とある音でも「これはこれで良いな!」とガチャガチャした音を楽しむタイプなので、「破綻」の定義が感覚的に狭めです。
というか最近のJ-POPは音が多いので、パレードみたいに各音がバンバン鳴らしてくれたほうが楽しいんですよねえ。

ちなみにこれはドングルでPCに繋いだときのレビューです。スマホ+Bluetoothより、PC+ドングルのほうが音は良かったです。

ノイズキャンセル / 外音取り込み

ANCのテストがてら、スマホにBluetoothで繋いで電車通勤してみました。
ANCの性能は流石に1000XM5譲り、とは行かず、コォーという高めの走行音は結構筒抜けで、車内アナウンスはそこそこ大きめに聞こえました。低音は結構キャンセリングできています。
人の声は意図的にキャンセルしていないはずですが、人の声に関しては「普通のイヤホンで耳塞いだ分聞こえにくい程度」のレベルで聞き取れます。結構よく聞こえます。

ひとたび音楽を流せば電車の走行ノイズはマスキングできる程度なので、実用的には結局あまり問題ないかもしれません。

室内で使う分には、PCのファン(12mmファン*6 + グラボの3連ファン)を全開にしてみても、ゲーム音やボイチャを聞きながらやっていると全く気になりません。

外音取り込みもいい感じ。
AirPods Proが★5としたら、★4くらい。

ちなみにAirPods Proの外音取り込みは「ほとんど魔法」で、イヤホンを付けていないのと同じように聞こえます。
INZONE Budsも少なくともマイクで拾った感はあからさまでなく、割と自然に聞こえてきます。

微妙なところ

Bluetoothも搭載していますが、LE Audio(LC3コーデック)での接続のみ。StandardなSBCコーデックが使えないという思い切った仕様です。

これにより、接続可能な機種はそこそこふるいにかけられる状態。
Xperiaはハイエンドモデルの 1 と 5 の、IV以降なら対応。

Rudra所有機では、Motorola razr 40 しかペアリングできませんでした。
以前のRudraのレビューでMotorola razr 40 のコーデックは豊富だというのは既報ですが、LC3対応が活きました。なんとか一命を取り留めた。

対応スマホを持っていれば、普段遣いとして持ち歩くのも結構アリ寄りのアリ。
が、完全な音切れはないものの、スマホをポケットに入れたりしてしまうと、秋葉原駅などでは高頻度でノイズが入ります。

AirPods Proを使っている限りでは秋葉原駅や秋葉原のヨドバシでノイズが入ったりすることは皆無なので、ちょっと気になりました。

バッテリー持ち

外音取り込みをONにしたまま2時間ほどYoutube・音楽視聴で使用してみたところ、バッテリーの消費は100% -> L 82% / R 85% でした。
1時間使っても10%使ってない計算。
公称ではノイズキャンセルOFFで12時間、ANC ONで11時間ほど。
外音取り込みもANC同様にバッテリー消耗を早めているでしょうが、実測で1時間あたり9%ほどなので、確かに11時間近く使えそう。
いや、バッテリー持ちすぎておかしくない?

INZONE H7 の特徴

まず、INZONEのヘッドセットを並行比較してみます。
H3、H5、H7、H9とが存在し、今回紹介しているH7は実はディスコンになってしまってます。H5は後発モデルです。
違いを要約すると、
H3:有線オンリー
H5:有線と無線(ドングルのみ、Bluetooth無し)
H7:無線のみ(ドングルとBluetooth)。H9と音質は同等
H9:ノイズキャンセル / 外音取り込み可。他よりイヤーパッドが上質。あと光る

という感じ。
それぞれで共通しているポイントは、ブームマイクを持ち上げるとミュートにできる機能。

これ、本当にマジで便利。
ハードウェア側のミュート機能なので、Discord、Zoom、Teamsなど問わず使えます。

そしてH7とH9のポイント……Bluetoothと2.4Ghz(専用ドングル)が同時に繋げること!
つまり、PCゲームしながらスマホで音楽を流せる。
もちろんPCゲームの音を聞きつつ、スマホの通話アプリを同時に使うこともできます。

このデュアルチャネル接続に対応しているゲーミングヘッドセットって、Rudraが買った当時はあまり多くなかったんですよね。

これ、Forza HorizonやThe Crew、Need For Speedなどのオープンワールドのカーアクションゲームにおいて、カーステレオ気分でスマホで曲流すことができて最高に重宝します。
これとハンコンとVRゴーグルがあればもう実車いらないっすね。

まとめると、
・スマホとPC同時接続
・ブームマイク跳ね上げミュート
・バッテリー持続が長め(40時間)
・ダイヤルで音量調整
・良音質
・ドングル接続で遅延知らず
が揃ってます。良いでしょ。

あとは、PS5買ったらそのまま使える。多分買わないけど

こちらのドングルはUSB-Aで、おなじくPS5とPCの切り替えがあります。

音質(音楽)

BluetoothでiPhoneに接続してAppleMusicを流してみました。

聞き始めは、あ!これモニターヘッドホンだ!? と感じてしまいました。
AirPods Maxと比較してみると、AirPods Maxはボーカルを中心とした緩やかな雁行(V字)を描いて音の広がりを見せるところ、H7ではボーカル中心に真横に並んで並行に音が出てくる感じです。
定位感が元音源の意図と合致するかはさておき、L / R に100%パンされたリードギターなどの音は耳がくすぐったいほどに音の輪郭がパキっとしており、絶対的な存在感の主張はあります。

音の輪郭がはっきりするところとややぼやける部分が極端で、コードを鳴らすサイドギターの輪郭はやや馴染みすぎて主張薄め。単音のリードギターやベースは輪郭がくっきりとしています。
歯切れが良すぎてやや音が痩せる傾向があります。普通のヘッドホンでは音が密になる空間(ボーカルの左右あたり)からの音が痩せてちょっとスカスカな感じも見受けられます。余韻を味わうような音源には不向きでしょうか。

INZONE Budsと同じく、ややガチャガチャ感はありますが、もしかすると耳コピには使えるかも。

普通のヘッドホンと違うのは、やや斜め上からの音源を捉えられるところですかね。

とはいえ、得意・不得意な音源を把握したうえで広めの音場を楽しむなら、オーディオ用としても使えます。
ピアノ伴奏+女性ボーカルの曲とかはかなり豊かに音が膨らむので、聴き応えがあります。

アイドルソングや夜行性POPなどの音が沢山ある音源では、普通のヘッドホンユーザーには違和感が強めで受け入れられないかも。

微妙なところ

立派なブームマイクがついてる割にマイク音質はめちゃくちゃいい!!!というわけでもないです。

ちなみにH7/H9の情報を調べた際に出てくる「マイク音質が終わってる」系の動画や記事ですが、日付が古いものはアプデ前の情報です。
音質が最悪……というのはアプデで修正済みです。

最近のソニーのワイヤレスヘッドホン・イヤホンはリリース時に何かしらバグがあるのはみんな慣れてきたでしょ?

格別の音質ではないですが、H7のマイク音質で不自由しない(相手が聞き取れないという状況)ので、普通に使う分には全く問題ないです。

あともう一つ、側圧がかなり弱めなので、長時間使っても痛くならないのは良いですが、割とズレやすいです。
側圧強いと長時間使うと耳介がこわれますが、弱すぎるのも問題ですね。

デスクチェアのリクライニングを限界まで倒していると、ヘッドセットが段々後ろにズレてくるので、装着の角度を工夫してます。

INZONE Hub

コンパニオンアプリ。
いろいろカスタマイズできます。

機能がよくわからなければ、「?」のアイコンにマウスオーバーすると、内容を解説してくれます。親切。
詳細は後述しますが、音量のところの「ゲーム/チャットバランス」 というのが便利。

タッチセンサーのタップ時(シングル / ダブル / トリプル / ロング)で機能割当を自分でカスタマイズできます。
これ地味ですが、できるできないで使用感が結構変わりますよね。

アプリ連動設定というのは、あらかじめ設定したアプリがアクティブウィンドウになると、プロファイルが切り替わるというもの。
プロファイルには「サウンド設定」内の各種パラメータが含まれます。
例えば、「このゲームではDiscordでボイチャを併用する」 というものは、チャットとゲームの音量バランスを最適化しておいたり、「音ゲーのときはいい感じのイコライザにしたい」 とかを、いちいちゲーム起動時に変更しなくて良くなるということ。

ノイキャン設定、立体音響などの設定も決められるので、複数のゲームで音にこだわるユーザーは必見の機能。

INZONE共通の仕様ですが、PCではGameとChatの2つのチャンネルが存在します。

画像はBudsですがH7でも同じ仕様

2系統あると何がいいかっていうと、Windows側は「Game」に設定しておき、実際のアプリやゲームの音は「Game」のチャンネルから流します。

で…

Discordでは、出力を「Chat」にしておくことで、音量バランスをGameとChatで自在に変更できるわけですよ。

INZONE Hub内の「サウンド設定 > 音量」 にあった「ゲーム/チャットバランス」 はこれの音量調整機能なんですね。

もちろん、この音量調整をタップに割り当ても可能。

これで、プレイしながらでも簡易的にミキシングできちゃうわけですね。

ダイヤル!ダイヤル!!

H7ではINZONE Hubの画面でいう「マスター音量」を、ダイヤル調整できるほか、

GAME / CHAT ボタンを押すことで、先述の簡易ミキシングが行えます。
これほんと便利。

マイク音質については、H7もBudsも、しっかり声だけ拾って、他のノイズをキャンセルしてくれるようです。

声に関しては窓の外の通行人の会話がDiscord越しに聞き取れたそうで、そんなに??ってくらい拾ってくれます。

声以外の音はしっかりキャンセルしているようで、コントローラーの操作音やキーボードのタイピング音は聞こえないそうです。
XboxコントローラーはABXYボタンがかなりうるさめです。
トリガーストップを入れたLT/RTとABXYを連打しても、マイクに近づけなければ聞こえないそうなので、ノイズキャンセルの性能は良さそうです。

音質(ゲーミング)
FPSはやらないので、Last of Us Part 1 をちょっとプレイ。

設定で立体音響をONにしてみています。

Buds、H7どちらも敵のいる方角が音でわかるっていうのはゲームプレイ的にも有利なのはそうですが、何より臨場感がすごい。
ラスアスはサバイバルホラーゲーなんですが、怖すぎて震える。選ぶゲーム間違えましたね。

どちらもシンプルに音がいい・・・ラスアスのBGMで特徴的な物悲しいギターの調べや、緊張感のあるBGMやSE(特に敵に発見あされたときの音とか)もしっかり伝えてくれます。

特にBudsは音が豊かで、イヤホンとは思えない空間描写がクセになります。

H7は結構「空間」を感じるので、空白箇所の「無」も描写してくれます。音楽評価でも同様のコメントをしましたが、音の輪郭や余韻がカリッカリなので、FPSのようなPvP向けかも。
この辺はイコライザでも調整できると思いますが、デフォルトではBudsのほうが音色が豊かでリスニング・エンジョイ向けのチューニングに感じるので、RPGや音ゲーのほうが楽しめそうです。

どちらも有線と変わらぬ応答速度と高音質なのに、ワイヤレスっていうのはQOLぶち上がりです。最高じゃん。

INZONEシリーズ、一聴の価値ありです。
見かけたら是非試してみてください。